０１６. ページ17
それから
五龍の戦士達は、
自らの力を人の手に余るものと
部族の元を去り、
それぞれ、いずこかへ消えたという。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
Aside
·
イクスは建国神話を話した。
イクス「残された部族は独自の発展を遂げ、今の五部族となったのです」
ヨナ「建国神話‥‥それが私に何の関係が？」
イクス「ヨナ姫は生きたいと言いましたね」
ヨナ「はい」
イクス「でも、独りでは生きられない。外に出ればまた命を狙われるから。
貴女のそばには、貴女を支えるハク殿がいる。
しかし、このままでは＿＿ハク殿は死にます」
ヨナ姫はイクスのその言葉に、ショックを受けたようだった。当然だろう。
ハク「ちょっと待て、勝手に殺すな。神の声なんざ、俺は聞こえねえ。そんな＿＿＿脅しかけても布施は出さんか、ら‥な」
ユンがハクの体に衝撃を与えると、ハクは腕を組んで座っていたが崩れる。
やはり怪我が酷いようだ。
イクス「このよーに、非常にヤバイ」
イクスが続けて言う。
イクス「貴女には、味方が必要なのです」
ヨナ「でも、誰が‥‥」
イクス「五龍の戦士を探しに行かれよ」
A「‥‥‥」
ヨナ「五龍の戦士って伝説の！？いるの！？」
ハク「まさか。神話の時代だぞ」
イクス「いますよ。彼らは今でもこの国で、ひっそりと龍の血を受け継いで生きている」
A「(‥‥‥‥待って、イクス‥‥その流れだと＿＿)」
イクス「そして、その龍の血を受け継ぐ者が、ここに一人いる」
イクスはそう言って、私の方を見た。
イクス「Aちゃんは五龍の戦士の一人、
"紫龍"と呼ばれる存在です」
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作者名：青空丸 | 作成日時：2021年5月4日 19時
