番外編1-2 ページ37
「植包」
「す、すいません！遅れてしまって…！」
とうとう、結論は出ぬままで放課後に。
恒例になっていた下校も何処か気まずい…
その上、書類整理で遅れてしまうと言う失態。
「大丈夫だ。」
そんなダメな私に表情を柔らかくして安心させる様に言ってくれる轟君。
思わず目頭が熱くなってしまうけれど我慢だ我慢…
それよりも…
「……轟君、ごめんなさい…」
「？だから…」
「遅れた事もですが、その…」
唐突な謝罪に首を傾げてしまう彼…
早く言わなければと思うが思わず言葉が詰まる。
「っ今日！…誕生日だと、知らなくて…私……」
やっと出せたと思えば歯切れが悪い。
最悪すぎるよ、私…
私が遅れた事も相まって周りには誰も居ない。
心なしか空気は重く感じる…
「――だから、避けてたのか？」
「え…」
しかし次の瞬間、私は素っ頓狂な声を発する。
「避けていた？えっと、誰が…」
その言葉の全く意図が掴めぬまま私は聞く。
すると轟君は無自覚か…と声を漏らした。
そして私はまた無自覚？と復唱する。
少し間を空けてから私は言葉を理解したのだ。
「私が、避けていた…？」
「あぁ」
答え合わせをする様に問うと彼は頷き答える。
ど、どうしよう…
本当に身に覚えが無いと言うか…
……とりあえず、私の馬鹿。
「本当、すいませんでした…！！」
「この短時間でどんだけ謝るんだよ」
深く深く頭を下げて謝罪をすると轟君から冷静なツッコミが入る。
「…それに、誕生日に固執する事無いだろ」
「で、でも、誕生日って年に一度…じゃないですか…」
独り言の様にボソリと呟くものだから、
私は恐る恐る上半身を上げて控えめに言った。
「来年もまたあるだろ」
「高校1年生の誕生日は一回だけです」
私を慰めてくれているのか、はたまた本音を言っているだけか…
それは判らないけれど私も謎の意地があって言い返す。
完全に屁理屈である事は承知の上だ。
そしてこの会話に終わりが見えない事も……
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驟雨-ｼｭｳｳ-(プロフ) - 最初に題名が、「ストーカーの中から」って読み間違えて、話進めていくうちに「あれ？いつストーカー行為するんだろう」と思い再確認したら「スカート」だった事に74話まで気づきませんでしたww←← (2017年12月10日 8時) (
レス) id: f96aa8335d (このIDを非表示/違反報告)
宮香(プロフ) - 夜分遅くに失礼します。完結おめでとうございます！夢主の細かな心理描写であったり、二人のドキドキする場面であったり、読み進めていて本当に素晴らしかったです。このような作品を読んでよかったと思えるようないいお話でした。次回作も楽しみにしています！ (2017年10月30日 0時) (携帯から) (レス) id: 52f2921e66 (このIDを非表示/違反報告)
自宅警備員先生(プロフ) - 夏樹さん» コメント有難うございます！少々ネタバレにはなりますがわざとです。思いっきり本編で釘を刺されます。気づいてくれるか心配でしたが居たようで良かったです。 (2017年10月26日 12時) (レス) id: b2d825e211 (このIDを非表示/違反報告)
夏樹(プロフ) - なんだか主人公ちゃんかすり傷専門になってません...？ちゃんと腹痛とかも治してあげないと...精神に関しても安定剤とか、行きすぎな位処方しないと、「もしも」の場合を考える力が欠陥しているように見えます。 (2017年10月26日 0時) (レス) id: 2dea3e4581 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：自宅警備員先生 | 作成日時：2017年10月25日 18時
