【ヒロアカ】スカートの中から始まった感情【轟焦凍】 (ページ19)

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18→甘い匂いとぽかぽかページ19

お互い会話する事が無くなったのか、沈黙が流れる。

私は気まずくなってそのいちごオレに視線を移す。
しかし彼の視線がまだあり私は再度その視線を戻した。

「……えっと…？まだ、何か…」

歯切れ悪く発される言葉に羞恥心を覚えながらも笑みを浮かべる。
きっとこの時の表情はぎこちない笑顔だと思う。

「甘い匂い…」

ぼそっと独り言の様に発された言葉。

「多分、さっきまで実験してたからかと…？」

「そうか」

少し意味を考えたもののすぐに先程の実験が原因だと気づく。
まぁ、匂いの充満した部屋で寝てたら付いちゃうか…

そう思いながら私は着ている白衣に鼻を近づけ匂いを嗅ぐ。
確かに、あの花の匂いがこびりついている。

「(確認しておくべきだった…)」

女子として匂いの確認なんて普通だろうに。
それにこの花の香りって結構好き嫌いが分かれそうな匂いだよね…

その現実に轟君を目の前にしながらも私は落ち込む。

「この匂い、意外とキツいですよね」

それを隠す様に私が苦笑いを浮かべて誤魔化した。
そんな私を見て轟君は軽く首を傾げて口を開く…

「俺は好きだけどな」

「っ……そ、そうですか？」

「？あぁ」

私に向けられたものでは無くこの花の香りに向けられたもの。

そんなの解っているはずなのに顔が熱くなる。
凄く胸の奥がぽかぽかと暖かくなって喜びを感じる。

「良かったです。」

さっきまでの落ち込みは何だったのだろうか？
私は笑顔を浮かべて本音を溢す。