大切にしてくれてた ページ10
遡ること1年前―――
『ねえねえ見て。このアプリ最近めちゃくちゃ流行ってるんだけどさ、本当に盛れると思わない?
光飛びとかしないように調節とかもしてくれるし、適度な加工でナチュラル感出てるし!』
『盛れるアプリ?私そういうの全く分かんない』
『私も流行りに関してはあまり詳しくないね。悟は知ってるかい?』
『知ってるわけねーじゃん。それに、俺は無加工でも盛れるんで』
『はぁー?よく言うわこの自称最強!』
『自称じゃねえしー。事実だしー』
『まあまあ2人とも落ち着いて。折角ならそのアプリとやらで写真を撮るっていうのはどうかな?』
『え、夏油にしてはナイスアイディアじゃん!やるね〜!』
『全く褒められてる気がしないけどありがとう』
『写真なんて撮ったのいつ振りだろうな。私達4人で撮るのはなんだかんだ初めてなんじゃないか?』
『今日が最初で最後の集合写真ってことだな』
『ちょ、五条!そんなに写真撮るの嫌!?』
『...写真ってのはあんまいい印象が無いんだよ。見合いのために撮らされたりとかが多かったし』
『...じゃあ、私がその概念を吹き飛ばしてあげる!ほら、みんな寄って寄って!』
『ちょ、A強引すぎじゃないか?』
『気にしない気にしなーい!ていうかみんな真顔やめようよ!
とっびきりの笑顔でピースして!ほら!』
『こ、こうでいいのか?』
『そうそういい感じ!じゃあ行くよー?はいチーズ!』
『...思ったよりいい感じに撮れてる。流行ってるだけあって有能なアプリだな、これ』
『そうだね。みんなの笑顔が鮮明に映ってるよ』
『五条はどうだった?楽しかったでしょ?』
『...別に。どうとも思わなかった』
『え、マジか...まあ、今の写真はみんなに送っとくから!絶対消さないでよね?』
.
私の頭に、1年生だった頃の記憶が蘇る。
...もしかして、わざわざ印刷までしてこうやって大切にしてくれてたのかな。
素直じゃないだけで、案外五条にも可愛いところはあるのかもしれない。
もし五条の術式が強くなかったら、呪術師の家系に生まれてなかったら、
五条はもっと素直に生きることが出来たのかな。
...なんかよく分かんないけど、ちょっと虚しくなってきた。
面が良くて最強な五条にも、色々と悩みがあるのかもしれな―――
「...A?」
「お前、なんでここにいんの?」
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雨宮 - まさかの理由で驚きました、面白かったです。 (12月6日 19時) (レス) @page24 id: ec3fa44d4f (このIDを非表示/違反報告)
レイあむ(プロフ) - ここの作品w多すぎて笑うwwwwwwwwwwwwというか最後のとこコーラ吹きかけたwwwwwww (8月27日 22時) (レス) @page24 id: ae270fba38 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま - 夏油で爆笑し過ぎてお腹痛いですwwwwwww (2022年4月30日 8時) (レス) @page15 id: 02bf7face2 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま - だwwめwwwwwww (2022年4月30日 8時) (レス) @page15 id: 02bf7face2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音 - 初コメ失礼しまwすw(←ずみ“ま“ぜん“ 五条が…黒髪…夏油が…白髪……ブッwwwwwwwwまwしwwwwwwぬるwwww(←大丈夫か?お前…)面白いです!頑張ってください! (2022年4月23日 12時) (レス) @page11 id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碓氷エマ | 作成日時:2022年4月16日 22時