もう一つの答え ページ21
「...ど、どういうことでしょうか」
「どうもこうもねえよ。答えは一つじゃなかった。それだけだ」
「だってお前、こんな理由で硝子と傑が協力してくれると思うか?
傑に関しては髪色まで変えちゃってんだぞ?」
「た、確かに...あの2人なら、笑いながら私に教えてきそうだもんね...」
「じゃ、じゃあ、そのもう一つの理由ってのはなんなの?」
「それは―――」
「お前をスマホから遠ざけたかったから」
「...え?」
「お前、いつもスマホばっか見てて俺達の話もろくに聞いてくれなかったじゃん。
フォロワーが増えただの減っただので毎日一喜一憂してさ、現実のことは全く見えてなくて」
「俺と硝子と傑は、もう少しお前と話したりしたかったんだよ。
...それに、スマホの使いすぎで体に影響が出たら面倒じゃん?スマホ依存症、とかさ」
...確かに、この1週間私はほぼスマホに触らなかった。
クイズに集中して、SNSなんてどうでも良くなってた。
...そういえば恵くんも言ってたな。
五条は私と会話を交わせるようになるために、SNSをチェックしてるんだって。
...これは完全に私のせいだ。SNSに依存しすぎて、周りが全く見えてなかった。
何度も何度も『俺が話してる時はスマホやめろよ』とか『少しくらい遊びに行かない?』とか
言われてたのに、それすらも適当に返事して流してた。
そして、それなのにみんなは諦めないでいてくれた。
髪色まで変えて、1週間という制限時間を設けて、見事に私をスマホから遠ざけることに成功した。
...本当に迷惑かけてたんだな、同期のみんなに。
「...あはは、五条も硝子も傑もすごいね。
狙い通り、私からスマホを遠ざけることに成功してる」
「.......ごめん、なさい。私、本当に周りが見えてなくて、
みんなからの優しさに全然気付けてなかった」
「もう、SNSには依存しないようにする。
いつ死ぬかもわからないんだから、みんなとの時間を大切にする」
「....そんな謝んなくてもいい。お前だって色々辛くてSNSに依存してたんだろ?
俺達としちゃ、スマホをやめてくれればなんだっていいんだよ」
泣き崩れる私をゆっくりと抱きしめ、五条は頭を撫でてくる。
......温かい。これまでは意識してなかったけど、五条ってこんなに温かかったんだ。
「....ありがとう、五条」
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雨宮 - まさかの理由で驚きました、面白かったです。 (12月6日 19時) (レス) @page24 id: ec3fa44d4f (このIDを非表示/違反報告)
レイあむ(プロフ) - ここの作品w多すぎて笑うwwwwwwwwwwwwというか最後のとこコーラ吹きかけたwwwwwww (8月27日 22時) (レス) @page24 id: ae270fba38 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま - 夏油で爆笑し過ぎてお腹痛いですwwwwwww (2022年4月30日 8時) (レス) @page15 id: 02bf7face2 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま - だwwめwwwwwww (2022年4月30日 8時) (レス) @page15 id: 02bf7face2 (このIDを非表示/違反報告)
紫音 - 初コメ失礼しまwすw(←ずみ“ま“ぜん“ 五条が…黒髪…夏油が…白髪……ブッwwwwwwwwまwしwwwwwwぬるwwww(←大丈夫か?お前…)面白いです!頑張ってください! (2022年4月23日 12時) (レス) @page11 id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碓氷エマ | 作成日時:2022年4月16日 22時