五条悟が髪を黒染めしてきた【五条悟】

知らなかった一面 ページ15

「五条さんが黒髪にした理由？」


「うん。あの人、前触れもなく突然黒髪になったじゃん？

理由を当てられたら願い事を1つだけなんでも聞いてくれるらしくて、今情報収集してるの」


「...特に意味なんてないんじゃないんですか？あの人のことですし」


「夜蛾先生と同じ回答された...やっぱりみんなそう思うもんなのか」


「逆にちゃんとした答えがあるという確証はあるんですか？」


「うん。だって、夏油まで白髪になっちゃったんだもん。ほら、あそこにいるでしょ？」


「夏油さんが白髪に...？...ぶはっ、」


「あ、今笑ったでしょ！」


「笑ってない、です」


「いやいや笑ってた！まあ仕方ないよね〜。私も会うと笑っちゃうし」


「これは確かに、五条さんが黒髪にした理由がないとは言えませんね。

なにか考えがあってやったはず」


「だよね！」



恵くんは口を手で抑えながら、必死に笑うのを堪えていた。


硝子と夏油には裏切られたけど、恵くんは確実に信用できる。


だって、利害の一致だとしても恵くんが五条に協力するわけがないもん。



「じゃあさ、五条が私達には見せない意外な一面とかある？

それが分かれば、もしかしたら答えのヒントになるかも」


「意外な一面...ですか」


「些細なことでいいんだよ？例えば、家にいる時はいつも髪をいじってる、とか」


「そうですね...あ、家にいる時はいつもSNS見てます。Aさんがよく見てるやつ」


「SNS？五条が？」


「はい。ブツブツ言いながら見てますよ」


「な、なんで？ものすごく意外すぎてついてけない...実はSNS好きだったの？」


「いや、多分好きってわけじゃないです。

Aさんと会話できるようになるためだって言ってました」


「...私と会話できるようになるため？」


「『AはいつもSNS見てるから、まともに会話してくれないんだよ。

俺がSNSについての会話が出来るようになったら、少しは興味持ってくれるかなって思ってんだよね』

って言ってました。案外健気ですよね、五条さんって」




知らなかった。


まさか、私と会話をするためにSNSを見てくれてただなんて。


...ちょっと、罪悪感湧いてきちゃったな。


これからは少し抑えるようにしよう...って言っても、今クイズに夢中でほぼ触ってないけど。



「じゃあ俺、そろそろ時間なんで帰りますね」


「うん！ありがとね！」

全部知りたい→←みんなの弟的存在

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す