part226 ページ35
しばらく歩いていくと
また同じ所に戻って来た。
…のだが先ほどとは違いエイトの首から上が消えていた。
その事を不気味に思いながら
探索を続けているものの
その道のりはどんどん荒れて行き
毒沼ができていた。
そしてまた同じ所に戻って来たと思いきや
今度はエイト以外のみんなの首から上が消えており、近くにあったはずの階段が消えていた。
「本当に不気味な所だね……
ここにいるだけで背筋が凍るよ。」
「魔物も増えて来たな。
ここからは注意深く進もう…」
双子はそう言うも
回る度に荒れ果てるこの不気味な場所に
ゴールなどあるのか、とエイトたちは怪訝そうな顔つきで足を進める。
さらに回ると
並んでいた家々は牢獄に変わり、
毒沼が広がっていた。
そしてエイトたちの像は足だけとなり
石碑のあった場所は開けて下へと続く階段があった。
エイトたちは頷き合い階段を降りる。
その先には“いかにも”な光景が広がり
みんなは気を引き締めた。
「絶対勝つでがす!
勝ーつ勝ーつ勝ーつ、勝ぁーつ!!!
ずうぇったいにくわぁーっつ!!!」
「んだよ、ヤンガス。
激励か?ずいぶんとデカイな。」
「気配から察するに
暗黒神はすぐそこだしな。
自分なりの鼓舞でだろうし
勝手にやらせときな。」
だがその緊張も
ヤンガスと双子の言葉により解け
みんなの肩の力が抜ける。
……元はトロデーンの秘宝を奪った男ドルマゲスから始まり、現在に至るまで長い旅をして来た。
エイトは今までの戦いを思い出しながら
強く拳を握り、その手で目の前にある大きな門を開いた。
ーーーーーーーーーーーーー
扉の先には長い階段があり
その奥にはラプソーンであろう小さなものがいた。
エイトたちは足を進めて
ラプソーンの前に立つ。
「待ちかねたぞ。
幾度となく、我が行く手をさえぎろうとした
愚かなる者たちよ。
我こそは暗黒神ラプソーン。
この身を取り戻すためには
思えばずいぶん長い旅をしたものだ。
旅の途中、お互いに幾度もの
悲しみを味わったな。
だが、人間よ。
今はともに喜び合おうではないか。
この光の世界と闇の世界は
たった今よりひとつの世界となり
新たなる神を迎えるのだ。
新たなる神の名は
暗黒神ラプソーン!
さあ、我をあがめよ!!
身を引き裂くような激しい悲しみを
我に捧げるがいい!!」
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