part221 ページ30
さすがは竜神王。
エイトたちは強力な竜神王に苦戦を強いられた。
だがここで負けるわけにはいかない。
エイトたちは回復と攻撃を繰り返し行いながら
竜神王にダメージを加えて行く。
「「デストラクション！」」
「双竜打ち！」
「グランドクロス！」
「蒼天魔斬！」
そして、最後…エイトのドラゴン斬りが
決めてとなり竜神王はその場に倒れた……。
竜神王はその場に倒れ
姿をドラゴンから人の姿へと変えた。
竜神王は苦しげに頭を抑えると
エイトたちを見て目を見開いた。
「……私は何をやっていた？
人の姿を封じる儀式からずっと……
まるで長い悪夢を見ていたようだ。
……人間だと？
人間がなにゆえここにいる！？
……いや、覚えているぞ。
そうだ。お前たちが正気を失った私を
救ってくれたのだ。
勇敢なる人間たちよ、礼を言おう。
お前たちが止めてくれなければ
私はわが一族を滅ぼすところであった。
人間の姿を捨てようとして
人間に助けられるとは……。
私の行いは誤りであったということか。
お前はっ……！？
お前はもしかしてエイト？
エイトなのだな！？
お前が私を……竜神族を救ったと？
なんと宿命的な……。」
「な、なんでアンタが
エイトの兄貴のことを知ってんでがす？
それに宿命的って……？」
「……そうか。エイトはまだ
自らの出生の秘密を知らぬのだな。
いや、思い出していないというべきか……。
エイトよ。
お前は竜神族の里で生まれ育った、
竜神族と人間、双方の血を引く者なのだ。
くわしい話は……そうだな。
お前の祖父から聞くのがよかろう。
グルーノよ。
そこにいるのはわかっておるぞ。
観念して出てくるがよい。」
竜神王の話に驚く暇もなく
エイトの懐から
トーポが出てきて煙に包まれる。
そして煙が晴れたと思いきやグルーノが現れ
エイトたちはポカーンとしていた。
「やはり、竜神王様の目はごまかせませんな。
まったくお恥ずかしい限りで……。
エイトよ。
今までずっと黙っていてすまなんだな。
わしがお前の祖父……
そして、お前と共にずっと旅をしてきた
ネズミのトーポの正体なのじゃ。」
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