part217 ページ26
「なんと、
あの神鳥レティスに……。」
「なあ、エイトよ。
ラプソーンを倒すという使命を背負った
お前たちに頼むのは気が引けるが……。
だが、ここはひとつ、
わしの顔を立てると思って
竜神王様と戦ってはもらえんじゃろうか？」
グルーノを中心とした長老たちの視線に
エイトは困惑するも心優しい性格が出たのか
彼は“はい”と頷いた。
「おお、やってくれるのか！
ならば今日のところは
まず、英気を養ってもらおう！
さあ、わしの家に行こう。
人間界からの客人にも合う
おいしいチーズ料理をふるまおうぞ。」
「(チーズ…？
……いや、私の考えすぎか…。
トーポがグルーノ老だと、
私は何を考えているんだか……。)」
「姉さん？大丈夫か？」
「あ、あぁ、すまない。
長い旅路で疲れたみたいでな……。」
「約1ヶ月も気を失ってたから
身体が追いついてないみたいだな。
今日はゆっくり休んで明日に備えようぜ。」
「あぁ……。」
双子は嬉々として歩いて行くグルーノを追い
足を進めた。
ーーーーーーーーーーーーー
〜グルーノの家〜
「グルーノ様っ！
ああ、ついにお帰りになられたのですね。
ずっとお待ちしておりました。」
「……ああ。うむ。
よく留守を守ってくれたようじゃな。
今日は人間界からの客人をお連れしたのじゃ。
丁重におもてなしするようにな。」
「人間界の……ということは
ひょっとしてウィニア様の……？」
「い、いやそれは……。
そんなことより食事の準備をしておけ。
おいしいチーズ料理を頼むぞ。」
「は……はあ、チーズ料理ですか。
かしこまりました。」
「さあ、エイト。
今晩はわが家でくつろいでいってくれ。」
グルーノのもてなしにより
チーズ料理を振舞われたエイトたちは
用意された部屋でくつろいでいた。
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