part173〜神鳥の巣〜 ページ31
「アルバさんとアルヴァスは
レティスに頼まれて
私たちを襲ったのね。」
「厄介なことをしてすまなかったね。
だが私たちも神鳥レティスを信仰しているから
レティス様のお手を汚すわけにはいかないし
私自身もエイトの実力を確かめたかったから
私的にはちょうど良かったよ。」
ふふっと意地悪そうに笑ったアルバに
エイトはゾッと悪寒を感じ、腕をさすった。
「あはは……、
まあ、俺的にも
ククールの実力を確かめたかったから
ちょうど良かったぜ?」
「おいおい、オレになんの恨みが……
!アルバか…!?」
「さあなー…」
暗い山道を歩くエイトたちは
気を張りながらも穏やかな空気のまま進む。
中は空洞だが魔物たちが群がっており
エイトたちは武器から手を離せずにいた。
だが洞窟の中で手に入れた地図を頼りに進んだため、迷うことなくスムーズにレティスの巣に着いた。
「あいつがゲモンか……
あんな魔物が神鳥レティスの卵を…
エイト、あんな奴さっさとボコボコにするよ」
「ついでにここまで登らされた
恨みも込めてぶっ倒してやりやしょうぜ!」
洞窟の出口には
レティスの卵らしき色の着いた大きな卵があり
その前には鳥とは言い難い魔物がいた。
おそらく、あの魔物ゲモンなのだろう。
ゲモンはエイトたちに気付くと
“なんだ貴様たちは?”と3つある目を見開き
問いてきた。
「こんな所にどうして人間がいる?
それにその姿。
この闇の世界の住人ではないな。
いったいどこから迷い込んだ?
……まあいい。
こっちも卵を見張ってるのには
いいかげん飽き飽きしていたところ。
せっかく来てくれたのだ。
暗黒神ラプソーン様の腹心、妖魔ゲモンが
直々に遊んでやろうじゃないか。」
妖魔ゲモンは手下を連れ
その鋭い爪でエイトたちに襲いかかってきた。
だが、それをアルバとアルヴァスが弾き
お互いに距離を取った。
14人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ