part160〜聖地ゴルド〜 ページ18
「んん？兄貴、
あれ、何でがすか？」
ひかりの地図により現れた
光の航路に向かって船を走らせると
大きな女神像が見えた。
「あそこは大聖地の1つ、聖地ゴルドだ。」
ヤンガスの質問にはアルヴァスが答える。
「聖地ゴルドって…三大聖地の1つの？」
「そう。
神聖なる女神が祀られている神聖な場所。
私は数回しか訪れたことはないが
あそこにいる
兵士や僧侶には話かけない方がいい。
なんせ、態度が貴族や王族のそれだからな。
皮肉言われて鼻で笑われるだけさ」
「……なんだかムカつきますね」
「でしょ？」
アルバはあそこに行った時の事を思い出したのか、ハァ…と溜息を吐いて
隣に立つククールを見た。
「ククールは？
あそこに行ったことはあるのか？」
「いや？オレはオレで
マイエラやドニから離れたことはねぇから
ゴルドには一回も行ったことはないぜ。
話には聞いたことがあるがな」
「そうなのか。」
各々、アルバやアルヴァスから説明を受け
聖地ゴルドに興味を示すと
お参りだけでも…と船を動かした。
〜聖地ゴルド〜
「……すごい…わね。
近くで見るとほんとに大きい。
あれが聖地ゴルドの女神像……」
聖地ゴルドの下町に着くと
目の前にある大きな女神像に
ゼシカが感嘆を漏らした。
「知ってるか？
聖地ゴルドの女神様は
平民はお救いにならない。」
「ああ、それ知ってる……。
ありがたい神殿に入って、
お美しい女神にお会いできるのは
王侯貴族だけってやつだろ？
ほんと……、
世の中は不公平だよな」
ククールとアルヴァスは
女神のことについて話しては
やれやれと頭を横に振る。
2人の貴族王族嫌いを
知っているアルバとエイトは苦笑を漏らした。
王侯貴族しか近くに行けないと言うこともあり
とりあえず行ける場所まで行こうと
足を進める。
すると女神像の真下にある建物の扉が開き
見覚えのある人物が見えククールの顔が歪む。
何も知らないアルヴァスは？を浮かべその視線を追う。
そこには2人の男性…
マイエラ修道院の院長のマルチェロと
豪華な服を着た男性がいた。
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