part155〜海賊の洞窟〜 ページ13
双子の導きにより
エイトたちは急遽行き先を
サヴェッラ大聖堂から
アルバたちの言う洞窟へ変更した。
トロデーン城の近くにある川。
そこはちょうど船で通れる川であり
エイトたちは先へと進んだ。
「アルバさん。
本当にここに海図があるんですか……?」
「……それはまだ不確定だ。
だが、もしこの本に書いてある事が本当ならば
行ってみる価値はある。」
アルバの持っている本は
大分古びていて紙は所々痛んでいた。
「その本は…?」
「私が幼い頃、
お祖父様…オディロ様がくれたものだ。
七賢者の血を引くオディロ様がくれたものなら
少しは信憑性があるだろ?」
「なるほど……」
川を渡ってしばらく、
奥の方には大きな洞窟があった。
「姉さん」
「あぁ。本の通りだ。
エイト、メディさんに貰ったカギを使って入ろう。」
エイトは頷いてカギで扉を開けた…
その時、背後から波の音が聞こえた。
ここは洞窟であり波の音なんて……
そう思い振り向くとそこには一隻の船と
その船に乗ったゲルダがいた。
「あ"…!!」
「ありゃ……なんだかお懐かしい顔…」
突然のゲルダの登場に
ヤンガスとアルバは顔を引攣らせ
アルヴァスは半ば諦めたかのようにそっぽを向いた。
「どこかで見たカオだと思ったら
ビーナスの涙をプレゼントしてくれた
親切なご一行じゃないか。
見ないカオもいるが……
それにしてもずいぶん
めずらしい所で再会したもんだね。」
「て……てめえはゲルダっ!
いったいどうしてここに!?」
「何でもウワサによるとここには
あの大海賊、キャプテン・クロウのお宝が
眠ってるって話じゃないか。
あたしはお宝って言葉に目がなくてね。
こうしてわざわざ船を仕立ててやって来たってわけさ。
……見たところ、あんたたちも
目的は同じみたいだね。
フン。おろしろいじゃないか。
それじゃあ、海賊のお宝を手に入れるのは
早い者勝ちってことだね。
……そうと決まったら
ノンビリはしてられない。
あたしはひと足先に行かせてもらうよ!」
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