part153 ページ11
レオパルドは空を飛ぶ。
そのレオパルドを
どうやって追うのか迷っていると
不意にグラッドが“レティスだ!”と言い
双子は顔を見合わせ目を瞬かせた。
「相手が空を飛ぶなら
こっちも空を飛ぶもの……
神鳥レティスのちからを借りればいいんだ!」
「レ、レティス…!?
レティスは数々の異世界を旅する神鳥だぞ、
そう簡単に……」
「アルヴァス。
神鳥レティスは未開の島に住み着いていると
昔、書物で読んだことがある。
あの石碑にも
同じことが書かれていただろう。」
「!……
エイト、もう一度あの石碑を調べに行くぞ。」
双子に促されたエイトたちは
遺跡にあった石碑の文字を読んだ。
『神鳥の島と呼ばれし島は断崖に囲まれ
人を寄せ付けぬ未開の大地にある。
翼を持たぬ人の身で至らんとするならば
まず、正しき道の記されし海図を手に入れることから始めよ。
願わくば、光の道が
この世界の未来をも正しき方向へと
導かんことを……』
そう書かれた石碑を見て
双子は確信したように頷き合う。
だが……
「その海図がどこにあるかが不明だな……」
「アルバ、アルヴァス。
おぬしらのチカラでそれがどこにあるのか
わからんのか?」
「無茶言うなよトロデ王。
俺らもそれができたら苦労なんざしねぇって。
……とりあえず、聖地ゴルド…
いや、サヴェッラ大聖堂に行ってみるか。」
「サヴェッラ大聖堂って……
確か三代聖地の一つよね?
もしかしてそこに…?」
「最後の賢者の末裔である法皇様がいる。
警備はこの騒ぎを聞きつけて頑丈になっているはずだから、直接は会えないと思うが……」
海図は行方知れずであり、
ラプソーンの次の狙いは法皇だ。
今回は以前よりも険しい道のりになりそうだ。
だが、ここで諦めれば
暗黒神ラプソーンが復活し世界は破滅の道を進んでしまう……
それは何が何でも防がなくてはならない。
エイトはこちらを見つめる
アルバとアルヴァスはその様子に
呆れた溜息を吐いて頷きあった。
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