【ドラクエ8】呪われた姉と聖なる弟 (ページ46)

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part92 ページ46

～翌日～

馬と犬の悲鳴なような鳴き声により
パーティの目が覚めた。

「なんだ？
なんだか騒がしいな……

あ"！？」

目が冴えてくると
視界にミーティアに跨り暴れているチャゴスの姿が見え、みんなは慌てて起き上がった。

「何やってんだ！はやく歩け！
ご主人様を乗せて、前へ進むんだよ。
そら！ハイヨー！ハイヨー！」

「ガウッ！！」

「いいかげんにしないかっ！
あばれてないで、言うことをきけよ！」

「おやめください王子。
ミーティ……あっ、いやいや。

馬がイヤがっております。
わしの馬は人を乗せることになれておらんのです。」

どう見ても嫌がっているミーティアに
慌ててトロデが止めに入る。
…が、チャゴスは聞く耳を持たず
トロデの怒りが爆発した。

「ええい！やめんか、こらっ！
今すぐわしの馬から降りろ！
このすかぽんたんがっ！」

「ガウッ！！ガウガウ！！」

「うるさい！黙って見ておれ」

「チャゴス王子！
何してるんですか！？
今すぐ降りて下さい！！」

「ええい！アルヴァスも黙れ！
くそう……ムチをくれてやらんと
わからぬようだな、こいつめ！」

聞く耳を持たず、ムチに手をかけたチャゴスに
アルバとアルヴァスの中で“ブチッ”と何かが切れた。

「グルルル……！！」
「いいかげんに……！！」

「ガァアウッ！！」
「しやがれ！！」

そして、そんな2人から
頭突きと蹴りが飛び、チャゴスはミーティアから転げ落ちた……

「ぐふっ！」

トロデは解放されたミーティアに素早く駆け寄り、チャゴスから守るように立ちはだかる。
そして、その前には怒りにより目付きがさらに悪くなっている双子が立った。

「くっくぅ……ぼ、ぼくを蹴ったな！？
アルヴァス！ぼくが誰だかわかっているのか！？」

「あ"！？
今は身分なんざどうでもいいんだよ！
あんた、昨日といい暴行がすぎるぞ！
少しはその態度をなんとかしやがれ！！」

「なっ！！何だと！？
貴様！その態度は無礼千万！！
すぐに謝罪を…いや！万死に値するぞ！」

「……お前なぁ…！！」

イヤな雰囲気が漂ったその時、
“兄貴ー、兄貴ぃー！”とヤンガスが慌てた様子で駆け寄ってきた。