【ドラクエ8】呪われた姉と聖なる弟 (ページ38)

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part84 ページ38

「クラビウス王、
ただいま戻りました。」

玉座の間の扉を開ければ
既にチャゴスがクラビウスの横にいて、
アルヴァスの姿に目を開かせていた。

「おお、
ちょうどいいところに来てくれたな。
いちおう、紹介しておくべきかな。

この者がわが息子にして
サザンビークの次代の王となる者
チャゴス王子であるぞ」

「お待ちください父上！
なぜこのようなアルヴァスと一緒にいる
見るからに身分の低そうなやからに
このぼくを紹介するのですか。」

「チャゴス王子。
人を指差してはならないとあれほど言ったでしょう。」

「えぇい！うるさい！
ぼくに命令するな！」

「はぁ……命令ではなくお願いです。

…そんなことよりも、チャゴス王子。
これは身分なんぞの問題ではありません。

この者たちはあなた様の儀式の
手助けをしてくれる者たちですよ？」

「何！？
ほ、本当なのですか！？父上！」

「本当だ。
お前の儀式を補佐してくれる者たちに
お前を紹介するのは当然のことであろう。」

アルヴァスだけでなく父にまでその事を言われ
チャゴスはまた驚き戸惑う。

「儀式ですと！？
ぼくはそんな話聞いておりません。
行くと言ったおぼえもありません！

何度もトカゲはイヤだと
申したではありませんか……」

嫌がるチャゴスにクラビウスは
“よく聞けチャゴスよ。”と彼に聞く耳を持たせた。

「どんなにイヤでも儀式をすませ
強い王になれるとわしらに示さねば
ミーティア姫と結婚できんのだぞ。」

クラビウスの言葉にチャゴスは
“ぼくは結婚なんか別に……”と
あまり結婚に興味を示していなかった…だが

「本当にそう思っておるのか。
聞けばミーティア姫は
そこにいるおなごに勝るとも劣らぬ……

ぼん！
きゅっ！
ぼーん！

……な、スタイルと聞くぞ」

父の発言に“おお……”と頬を赤らめて
だらしのない顔をした。

「どうだ？行く気になったか？」

「国王、最低行為です。」

アルヴァスはクラビウスを冷たい目で見て
冷たくツッコミを入れれば
クラビウスは“おほん”と咳払いをし話を進めた。