【呪術廻戦】呪霊に転生したらしい。【8】

370話 ページ38

『明日の午前10時』

それと、地図。
地図には分かりやすく目的地の建物に印が付けてある。


これはもともとあった表記だ。


問題なのは、その上に薄く大きく浮き出た

『REBORN IN ANOTHER WORLD』

という英語の文字。



「…マ？」



これは…まぁつまりREBORN IN ANOTHER WORLD(異世界転生)。

英語が苦手とはいえこれならほぼ直訳だし、大体そういうことだろう。



時雨さんが言ってた「渡せば分かる」とはこういうことだったか。

これは確かに、手紙に従うしかないな。
こんな方法で誘い出して何を企んでいるのか分からないけど、なにより私の好奇心が勝ってる。

ドッペルに行かせてもいいけど…


…送り主は同じ転生者か、私が転生者だと知ってるだけか、どっちだろうな。

おそらくは前者だろう。
異分子である私の噂を聞いて転生者だと思った。そんなところだ。



「……つか、偶然濡れなかったらどうしてたんだよ…」



こんなんも分からん奴はいらんってことか？



「A！ 水族館行くのじゃ！！」



私が手紙を眺めているうちに、話がまとまっていたらしい。

理子ちゃんに呼ばれたので行く。
水族館というと、美ら海水族館だよな。沖縄だもん。



「はやく！！」

「わー」



腕を引っ張られて強制連行。
手紙をポケットにしまって、今度は落とさないように絡新婦の糸で絡める。

理子ちゃんに引かれたまま皆のところに戻ると、夏油が困ったように笑う。



「理子ちゃん…先にご飯食べよう」

「水族館行きたいのじゃー！！」



あ、今十三時か…お昼ごはん食べてないね。



「腹が減っては戦はできぬだよ理子ちゃん。ほら、あのサングラス男の腹の音聞こえる？」

「飯行こーぜー」

「……仕方ないのじゃ」



よっぽど水族館に行きたかったらしい理子ちゃんは落ち込むが、夏油が調べた昼飯のカタログを見てすぐ気持ちが切り替わっていた。

飯の力ってすげ〜。



「Aはなにか食べたいものとかあるかい？」

「ん？ いいよ、理子ちゃんが選んだやつで」

「これ食べたい！！！ のじゃ！」



おまけのように「のじゃ」を付け足した理子ちゃんが指すのは、ソーキそば。

あっあっ漫画で二コマくらいで描かれてたやつだ！
普通に美味しそうだから私もお腹空いてきた。



「時間も時間だし、早く行こうか」

371話→←369話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す