【呪術廻戦】呪霊に転生したらしい。【8】

361話 ページ29

「Ｑ」を瓦解させ無事理子ちゃんを保護した私達は、一旦目覚めるのを待っている。

黒井さんも保護したし、これで高専に送れば終わり…なんだけどなぁ。

気絶する少女を五条が横抱きにするのはなんかアレだったので、私が受け取った。



「星漿体っつっても普通のガキだな」



理子ちゃんを覗き込む五条。

そう、普通の子供なのに、星漿体として天元様と同化しなきゃいけないんだ。

どういう選ばれ方をしてるのかは知らないが、私だったらぜってーヤダ。



「お、起きた」



パチッと目を開けた理子ちゃん。

起きた瞬間目の前に広がった白髪サングラスに反射でビンタし、私の腕から抜け出してしまった。



「下衆め！！ 妾を殺したくばまずは貴様から死んでみせよ！！」

「元気ねー」



オラーと殺意をあらわにする理子ちゃん。
殺されかけたのによくそんな元気でいられるな。



「理子ちゃん落ち着いて。私達は君を襲った連中とは違うよ」



ビンタされた五条に吹き出す夏油は切り替えて、にっこり笑顔を浮かべて理子ちゃんをたしなめる。



「嘘じゃ！！ 嘘つきの顔じゃ！！ 前髪も変じゃ！！」



初対面で罵られた二人はキレた。

ウケる。
理子ちゃんおもしろい。

ワーギャー騒いでいる三人にぷぷーっと笑い、五夏を指差す。



「変なサングラスと胡散臭い前髪してっからだよ」

「あぁん！？ オマエもゴリラだろうが！！」

「あんだとコラ」



五条に殴りかかろうとしたら、「おやめ下さい！！」と声がかかって拳を下ろす。

フンッ危なかったな、あとちょっとでオマエの首が飛んでたぞ。



「お嬢様、その方達は味方です」



呪霊に乗って登場した彼女は、理子ちゃんの世話係である黒井美里さん。

なんの呪霊だよブサイクだな…



「アグレッシブだね〜理子ちゃん」

「同化でおセンチになってんだろうからどう気を遣うか考えてたのに」

「五条が気を遣う…！？」



オマエやっぱり「Ｑ」のスパイが化けてるのか…！？ なんて言って五条をキレさせた。

やだも〜君達キレてばっかじゃん血管破裂すんよ？



「フンッいかにも下賤な者の考えじゃ」

「あ゛？」

「いいか。天元様は妾で、妾は天元様なのだ！！」



こちらとしてはセンチメンタルよりこれくらい元気なほうが接しやすくて助かる。

362話→←360話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す