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314話 ページ31

「私が解除するまでそのままだよ」



そう言いながら立ち上がる(・・・・・)



「やられたね…」

「ハァ!? あれも治んの!?」



下半身食われたくらいでは私は死なない。
たとえ頭部だけになっても完治する自信がある。

さて、これで五条はまともに動けない。
一方の私は無傷。

同じく無傷の夏油はどう出るかな。



「せめて本気を……出してもらおうかッ!!」

「おぉ」



ぬりかべのような呪霊が私を囲み、押し潰さんと迫る。

簡易領域…?


ただ私も大人しく潰れてやる気はない。



「どろたぼ〜」



術式を唱えるのはただの気分だから特に意味はない。

前後左右、上からも迫っていたが、地面はなにもない。逃げ道を作る縛りで効果を上げているんだろう。

ただ地面から脱出する手段などないと考えているはず。


だから私はガラ空きのそこに潜り、呪霊によって二人の死角になっている場所に出た。



「そんでもって……」



奥の手、“他人任せ”。

霊夏油に目配せし、瞬間移動で夏油の背後に出た。

霊も術式のおまけみたいなものだから、反則なんて言わないよね。



「そいやっさ!!」

「…ッッな」



驚き振り向く夏油の顎を殴り飛ばした。

力いっぱい殴ると首がさよならしちゃうが、顎を軽く叩けば脳震盪を起こす。



「傑!!!」



夏油は白目を剥き、地面に転がった。
五条は石をなんとかしようと必死だったが、倒れた夏油を見て戦闘態勢を取る。

蒼による連携はもう出来ない。
どう来るかな。



「クソッ………………やめだ」

「あん?」



五条は両手をパッと開き、降参の意を示した。



「傑があんなんだし俺も動けねぇ。オマエはまだ半分も力出してなくて、もう俺らに勝ち目ねぇだろ」

「それで降参?」

「戦略的撤退だ!!」



ふぅん、意外だ。
過去の五条は人の話を聞こうとしない力を振りかざす暴君だと思ってたけど(ド偏見)、ちゃんと考えて戦ってたんだな。



「賢明な判断だな」

「あ、家入さん」



いつの間にか倒れる夏油に手をかざしていた家入さん。
急患の治療は終わったのかな。

しかしまぁ家入さんは、今も昔も変わらず落ち着いているな。好き。



「わざわざ治しに?」

「こんなクズ共のために来ないよ。Aに任務だって」

「お?」



ほれ、と手渡される紙。
デジャヴだな。未来では散々五条に渡された。



「へー、転入してすぐなのにもう任務入んだな」

「呪術界は仕事早いっすねー」

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翡翠(プロフ) - 抹茶は正義!さん» 家入さんが一番イケメンだと思ってます…😂 (2022年6月15日 22時) (レス) id: 3a4365de5c (このIDを非表示/違反報告)
抹茶は正義! - 家入さんがかっこいしゅき (2022年6月12日 20時) (レス) id: 8015273a92 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶は正義! - オールキャラかーおもしろくなるだろうなー (2022年6月12日 20時) (レス) @page46 id: 8015273a92 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 抹茶は正義!さん» 出来るだけオールキャラ出したいので笑 (2022年6月9日 16時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶は正義! - 主人公ちゃん疲れるよねーそりゃ過去に来ちゃったんだから (2022年6月9日 0時) (レス) @page40 id: 8015273a92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翡翠 | 作成日時:2022年5月18日 16時

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