【呪術廻戦】呪霊に転生したらしい。【7】

287話 ページ4

「何したのA…アメリカの呪術本部から連絡が止まないって上から文句言われんだけど」



アメリカから帰国した翌日、部屋に来た五条からそんなことを言われる。



「そう言われてもだな。私は任務をこなしただけだし」

「冥さんみたいに周囲の様子を見れる術式でさ、Aの戦闘を見てたらしいワケ。それがもはや戦闘とも言わないくらいアッサリしたものだったらしいじゃん？ 僕は見てないけど」

「まぁ、攻撃されなかったからね」



ベッドに寝っ転がって、銃の呪霊のことを思い返す。

呪霊の攻撃対象に入らなかったおかげで、ただ首を捻るだけで祓えた。確かにアッサリだった。



「そいつ割と世界レベルでやばかったらしいんだけど、今回の件で呪霊の…てかAの有用性に気付いたアメリカ本部が日本の上層部に訴えかけてるらしいよ。まぁ海外の術師って日本より少数だけど」

「なんて？」

「有能な戦力なのになんで認めないんだって。
上は頑なにAを祓おうと息巻いてるけど、さすがは自由の国だね。分かってるぅ」



私は別に認めてもらわなくてもいいんだけどな。



「真に恐れるべきは有能な敵より無能な味方だよね」

「Aが悪い奴じゃないって腐ったミカン共もいい加減気付いてると思うけどね。もう意地になってんだよ」



ここまで引っ張って今更認められないって感じだろう。禪院家と一緒だね。

てか認められたら私どうなんの？ 任務やらされんの？ めどくさいし給料も別にいらないし、逆に嫌じゃね？



「こんなに可愛くてか弱い女の子に難しい任務やらせるなんてっ」



起き上がって正面にある鏡を見て言う。
映る自分は未だに自分の体という実感がない。いつまで経ってもこんな感じだ。



「僕に勝ってか弱いとかどの口が言ってんだ。まぁ多少可愛いのは認めるけど？」



GTGの僕ほどではないけど、と頬に手を添えられる。



「イケメンと可愛いじゃベクトルが違うんだよ」



ぺしっと手を払い、退かせる。
五条のツラが良いのは私も認める。文句なしに。



「それを自分で言っちゃうのが勿体ねぇんだよな」

「はー？？ それはAも一緒じゃん」

「図星」

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