【呪術廻戦】呪霊に転生したらしい。【4】

148話 ページ9

「最近みんな料理に凝ってるらしいよ
高専空前のグルメブーム！ だって」



みんなの料理技能がどれほどのものか知らないが、道具に拘るくらいには出来るのだろう。

少なくとも私よりは出来そう。



「俺さっき言ったじゃん」

「かくかくしかじかじゃ伝わんないわよ。ビットコインの話かと思ったわ」



ボケてない人が誰もいない。
私どっちかと言ったらボケなんで……



「え、つーか何、自炊？ 魚捌けんの？」



そう聞いた歌姫ちゃんは、スマホを取り出して誰かに電話を掛けた。

お相手は家入さんで、ふるさと納税うんぬんとかなんとか言っている。


通話を終了した歌姫ちゃんはキメ顔でこちらを見た。



「今夜は“クエ”よ！！」

「知らねぇよ」



魚だね。



「大丈ー夫！！ 調理と洗い物だけしてくれればいいから！！」

「全部じゃん」



真希ちゃんが呆れた顔をする。

つまり料理は任せるから一緒に美味い飯食おうぜって話だ。歌姫ちゃんは酒を買うと言って、すぐに会計を済ませた。



「アンタらは何飲む！？」



全員が「コーラ」とシンクロした。
私もたまには炭酸飲みたかったからソレで。



「ヒュウッガキね！！
なんか食いたいもんあったら硝子に連絡しといてー！！
どうせ安時給でしょ。奢るわよ！！」



そう言い終わるとダッシュで店を出ていった。

急にめちゃくちゃ元気になったな。



「じゃあ私も帰るわぁ〜レアなもん見れてよかった」



なんも買わずに出てくってのもあれだけど、お金無いし、まぁ教え子の視察ってことで許してくれ。







………………

……………

…………







というわけでそんなこんなあり、その日の夜はイツメンと歌姫ちゃん、家入さん、五条、五条に強制連行されてきた伊地知さんで宴会を楽しんだとかなんとか……もち、私も。


束の間の休息を思い切り楽しむことって大事だと思うんだ。

とりわけこの世界では余計にそう感じる。

今一緒にいる仲間達が、明日も一緒だとは限らないから。

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