189話 ページ50
杉沢病院。
三人が救急車で運ばれた先。
佐々木先輩は無傷で既に目を覚ましているが、井口先輩はまだ眠ったまま。
目立った外傷は無いが、目を覚ますまでは入院することになったそうだ。
私はもう杉沢第三高校には戻らないから、挨拶は既に済ませた。寂しいね。
今は火葬場の外で悠仁と五条を待っている。
しばらくして、二人と恵が出てきた。
「あ、A!!」
悠仁が私を見るなり走ってきた。
気のせいか、犬の耳と尻尾が見えるぞ。
「悠仁、二本目食べた?」
「え! なんで分かんの?」
「んー、宿儺の感じがちょっと強くなった」
六眼ほどではないが、呪力感知は得意な方。
というか原作読んで覚えているのもある。
この世界、アニメ軸と漫画軸が混ざっているが今回はアニメ軸だったようだ。
ということは既に高専編入の話もしたはず。
「悠仁、これから私は君の先生だから」
今まで友達だった人が急に先生になるというのも複雑だろうが、受け入れてもらうしかない。
別に先生と呼べだとかそういうことを言うんじゃないし、変わるのは立場だけ。
「あ!! その話!!」
「え?」
悠仁はてっきり驚くか詳しく聞いてくるかのどっちかだと思っていたが、予想は外れ、思い出したかのように私を指さした。
コラ、人を指差すんじゃない。
「五条先生から聞いたんだけど、Aってほんとに呪いなの? …呪いってほら、悪いやつなんでしょ?」
なんか、人の負の感情から生まれたとか……と聞きづらそうにしている。
なんだ、もう五条が話してたのか。
悠仁の後ろからのんびり歩いてきた五条がグッドサインを出す。なにがだ。
恵は何も言わない。
「まぁ、そうだね。所謂呪霊と呼ばれる者です」
肯定する私に、悠仁は絶句する。
「じゃあ、Aは呪術師の……敵ってこと?」
五条と恵は口を挟むつもりはないらしく、少し離れたところで二人話し始めた。
まあ今回は私達だけで話すべきか。
「んー、私は例外。呪霊でありながら人間を害さない、優しい心を持った呪霊なんだぜ。まぁでも逆に、私を敵だと思ってる呪術師は多いね。
覚えておいてほしいのは、他に私みたいな呪霊はいないこと。優しい呪霊もいないし、そもそも私みたいにしっかり会話できる呪霊もいない。それだけかな」
「…そっか」
悠仁は心からホッとしたような顔をした。
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翡翠(プロフ) - ぽんちょ。さん» コメントありがとうございますm(_ _)mそうです!!まんまその二人をイメージしていただければと思います!w (2022年4月8日 1時) (レス) @page50 id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちょ。(プロフ) - 空と蛍ってまさか原神ですか?www(全然違ったらごめんなさい!) (2022年4月7日 15時) (レス) @page21 id: e374329c1d (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 向月葵さん» コメントありがとうございますm(_ _)m誰かに伝わればいいなと思いながらネタを混ぜているので嬉しいです!w (2022年3月21日 23時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
向月葵(プロフ) - ストーリーの構成とか、原作との混ぜ方とかが全く違和感なくていつも楽しく読ませていただいてます。七不思議2番は少し笑っちゃいましたw (2022年3月20日 23時) (レス) @page40 id: b81c3ee352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠 | 作成日時:2022年3月3日 21時