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167話 ページ28

杉沢病院に着いて、虎杖を追って病室に行く。

漫画やアニメで見た景色を実際目の当たりにする感動は計り知れない。



「爺ちゃん起きてる?」



虎杖は病室のドアを開けて入って行く。
私は少し遠慮しつつおずおずと入室。

病室なんてめったに来るところじゃないからなぁ。



「飽きもせず毎日来やがって。部活サボってんじゃねぇよ」



カーテンの裏から聞こえた、よく知る声。
まぁ私がよく知ってんのは漏瑚のほうなんだけどね。

病床に横になっている虎杖のお爺ちゃん。



「サボってねぇよ。五時前には終わるって言ったじゃん」

「知るかそんなモン!! …誰だそのデケェ女は。嫁か?」

「なんでそうなんだよ! と・も・だ・ち! 失礼だろ!?」



ようやく私の話題が出たと思ったら初対面でデケェ女呼ばわりで吹き出しそうになった。キビシー爺ちゃんだな。

なんとかポーカーフェイスを崩さず一歩前へ出る。



「はじめまして、いたど……悠仁のオトモダチのAです!
見舞い金とか無いですけど、一度ご挨拶をと思って。あ、お菓子とか食べれます? チョコならあります。ドクターストップかかっちゃうかな? すみません何のご病気か聞いてないんですけど…甘い物苦手だったりします? ビターもありますよ」

「うるせぇの連れてきてんじゃねぇよ!!さっさと帰れ!!」


「んふふ、第一印象失敗」

「わざとでしょA…爺ちゃんもあんま大声出すなよ病院なんだから」

「ならとっとと帰れガキ共がよ」



お爺ちゃんおもしろい。

虎杖は花を生け終えて、リュックを背負い直した。



「じゃあもう行くよ。また来る」

「来るんじゃねー」

「…素直じゃないねぇお爺ちゃん」

「見ず知らずの女にそう呼ばれる筋合いは無ぇ!」



どうも癇に障る女だ…とかブツブツ言い出したお爺ちゃんに虎杖は呆れてため息をついた。



「A、出てくぞー」

「はーい」



虎杖の後をついて病室を出た。



「な、言ったろ? いっつもあんな感じなの」

「めっちゃおもろい可愛いお爺ちゃんじゃん」

「オマエがそんな感じで助かったよ」

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翡翠(プロフ) - ぽんちょ。さん» コメントありがとうございますm(_ _)mそうです!!まんまその二人をイメージしていただければと思います!w (2022年4月8日 1時) (レス) @page50 id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちょ。(プロフ) - 空と蛍ってまさか原神ですか?‪w‪w‪w(全然違ったらごめんなさい!) (2022年4月7日 15時) (レス) @page21 id: e374329c1d (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 向月葵さん» コメントありがとうございますm(_ _)m誰かに伝わればいいなと思いながらネタを混ぜているので嬉しいです!w (2022年3月21日 23時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
向月葵(プロフ) - ストーリーの構成とか、原作との混ぜ方とかが全く違和感なくていつも楽しく読ませていただいてます。七不思議2番は少し笑っちゃいましたw (2022年3月20日 23時) (レス) @page40 id: b81c3ee352 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翡翠 | 作成日時:2022年3月3日 21時

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