【呪術廻戦】呪霊に転生したらしい。【3】

101話　-肝試し- ページ8

暑い。



いや、これは決して私が暑いわけではなく。
この体に産まれてからというもの、温度差をあまり感じなくなった。

でもやっぱり、かんかん照りの中スーツとかで出勤していく人間達を見ると、私の中の人間の感覚が暑くてたまらんと訴えてくる。

八月の半ば、お盆が終わって人間達は働き始める。
学生は夏休みだね。


呪霊は四六時中なにをしてもいい自由な人生。永遠の休日。


ただ、逆にやることがなさすぎてずっと暇。

だからそういうときは真希ちゃん達の訓練に付き合ったりするわけだけど。



「あちぃ。やってらんねぇな」

「おかか…」



木陰で休む真希ちゃんと狗巻。


グラウンドではパンダと乙骨が訓練している。

パンダはあんまり暑そうにしてないけど、呪骸も気温感じないのかな。


しかしまぁジャージ姿で汗流してる二人を見ているだけでこっちまで暑くなる。


水をがぶ飲みする二人に雪女と風神の合わせ技、冷風(クーラー)を当てる。



「おぉ」

「涼しいじゃろ」

「しゃけ〜」



かくいう私も蝉の声で頭が痛くなってきた。
……というのも気のせいなんだが。心が頭痛(？)


乙骨とパンダも休憩しに来て、パンダ以外の三人が木陰で涼む。クーラーはそのまま。

段差に座るパンダにも当ててあげる。


最近になって、乙骨はより一層戦闘訓練に力を入れている。

それもそのはず、来月には遂にあの(・・)イベントが開催される。


そう、京都姉妹校交流会！！
前年勝った方の高専で開催される交流会だけど、今年は京都校。



「なんで僕だけ参加なんだろう…」



乙骨は汗を拭きながら眉を八の字にする。



「交流会ってもともと二、三年メインのイベントじゃん。それでも数が足りなかったときは数合わせで一年が出ることもあるらしいよ」



実際、本編の交流会では虎杖達が参加した。



「で、でも僕じゃなくても…！」



乙骨は乗り気じゃなさそう。

急に一人知らない土地に投げ出されて、周りの味方も知らない先輩方だもんね〜こわいよね。

でも文句なら乙骨の参加を決めた五条に言ってほしい。



「私も行かないから頑張ってね」



別に京都に行く理由はないし、交流会なら来年も見れるし。

真希ちゃん達も参加するなら行ってもよかったけど。

結果は乙骨の圧勝！ってなるワケだし。


見たくないわけではないけど…なんだかよし行こうって気になれないからなあ。

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