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137話 ページ44

体のあちこちに傷を負った狗巻は、そんなことどうでもいいとでも言うかのように私の心配をしてくる。



「心配してくれるのは嬉しいけど、もっと自分を大事にして」



呪霊の攻撃で折れた指を無理矢理戻していた。
漫画で見た記憶があるだけで実際に私は見てなかったけど、そこはいいとして。

誰かが傷付く姿を見るのは私も嫌だから。

みんなには元気でいてほしいよな〜やっぱり。
そんなことを思いながら、どこかへ行っていた幽霊夏油をチラッと見る。



「…いや、ごめん。先に言うことがあった。

助けてくれてありがとう、狗巻。
いやホント、一人ですごーく心細かったのよ私」



狗巻が祓ったおかげで生得領域は消滅し、場所は既に学校の廊下に戻っている。

立ち上がって、しゃがんだままの狗巻に手を貸した。



「お゛がが」

「私のためにボロボロになってさ。その気持ちは受け取るよ。治すね」



ポンと頭に手をおいて呪力を流す。

狗巻が負っていた傷も、喉も全て治る。



「…高菜…明太子」

「あは、バレてた」



あの程度の領域など私が自力で抜け出せることは狗巻も分かっていたようで、糾弾される。



「分かってても助けに来てくれて嬉しいよ、ありがとう」



五条とかなら絶対私のことは放っておいて帰るだろう。



「さながら、囚われの姫を助け出す王子様!!!」

「高菜!?」



足に腕を引っ掛けて持ち上げた。
お姫様抱っことかいうやつだ。

狗巻は一瞬驚いて、そのあと私の頭をポコポコと殴る。



「はは、痛いよ狗巻!
もう任務は完遂したし、このまま帰ろっか!」

「おかかぁ!」



学校を出て、百鬼夜行のときのように空を駆ける。


それから高専に戻るまで狗巻はずーーーっと抵抗していた。

無駄だけど!



「私が持ち上げられないくらい重くなるか、私を持ち上げられるくらい大きくなりな」

「お、おかか!!」

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翡翠(プロフ) - とぅにさん» なんのことかと一瞬考えましたが吉田ですねwwちょくちょく別作品キャラおります。 (7月3日 2時) (レス) @page22 id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
とぅに(プロフ) - ヒロフミくん出てきてびっくりしました☺️☺️ (7月2日 23時) (レス) @page21 id: 76d074d926 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 水泳進化人さん» コメントありがとうございますm(_ _)m返信遅れて申し訳ないです。自分が読みたかった話を書いて、好きだと伝えてくださる方が多く、私と同じ方が他にもいたんだなととても嬉しく思います…!! (2022年3月3日 20時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
水泳進化人(プロフ) - 好きです。 (2022年2月25日 14時) (レス) @page40 id: 30ca69ad2f (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございますm(_ _)mとても嬉しいです! (2022年2月7日 22時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翡翠 | 作成日時:2022年2月3日 2時

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