【嗜好・興味：呪霊】.3 (ページ24)

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第115話　共同任務ページ24

「安静にしてろって言わなかった？」

「ふいまへん(すいません)…」

場所は俺の部屋。

報告書を書いたあとすぐ出掛けてしまったので、硝子に叱られている。

置いてあったどこかの高級店のケーキを頬張る。

重傷のためしばらくは安静にしていろと言われていたのだが、それより呪霊達への思いが勝ってしまったわけだ。すぐに行動に移してしまった。

「ちょっとそれ僕のケーキじゃん」

悟が、俺の膨れた頬をつつく。

僕のケーキ～！と地団駄踏む悟を横目に、一気に飲み込んでからペットボトルの水を流し込む。

「ぷはっ！美味かった」

硝子はそんな俺達の様子を見てため息を吐く。

「もういい。君はじっとしてたら死ぬタイプだろ」

「その通りですね」

諦めたように部屋から出て行った。
どちらにしろ元気なので、身体的な問題は無いはず。

「で、悟はなんでいるの？」

俺も勝手に人のケーキを食べた身だが、ベッドに座っている悟をジロリと見た。

例のごとく長い足を組んでいる。

「こ～れ。任務のお知らせ」

ぴらぴらと紙を持って見せる。
嫌そうにしつつ、よっと立ち上がってそれを受け取った。

「お、愛知。呪霊が大量発生？また面倒な任務回ってきたな」

(愛知ならついでに京都行こうかな)

「…ふむふむ………え、“内二体特級呪霊”？…なにこれ、俺一級なんだけど」

「一番下まで読んで」

悟の言う通り、すーっと視線を下に持っていく。

「“尚、今回の任務は特級呪術師五条悟との合同任務とする”…………マジ？」

「マジ。ほら、僕のにも書いてあるよ」

悟が持つ紙には、“今回の任務は一級呪術師華御三那人との合同任務とする。”と記されていた。

「久しぶりじゃん、合同とか」

何度か行ったことはあるが、一級、そして特級となるとあまりそういうのが回ってこなくなる。

悟との合同任務とか一級術師いらなくないか？とは思うが、回ってきたからにはそれなりの理由があるのだろう。面倒さとか、相性とか。

上層部の考えるところは分からないが。

「じゃあ早速行くよー準備して！」

「ん」

さっさと出て行った悟を見送って、諸々の準備を始めた。

任務には別に特別必要なものはないから、基本的に旅行セット。ついでに京都に行くための。