第58話 反省�� ページ11
悟の横のソファーに座り、袋からおにぎりを出してパッケージを破く。
「七海、三那人〜なんか面白い話してぇ〜」
暇そうに背もたれに体重をかける悟。
「五条悟の大好きな所で山手線ゲーム！！“全部”！！」
「うるさい」
持っていたおにぎりを悟の口に突っ込んだ。
無限で防がれなかったあたり食べたかったらしい。
「その調子で頼みますよ」
静観していたけーくんがガサッと音を立てて新聞をめくる。
「今の虎杖君たちにはそういう馬鹿さが必要ですから」
(悠仁………あ、そういえば)
「順平いる？俺の保護下なんだってね」
「まぁ形式上はね。
それで七海、その子の家にあった指について悠仁に＿」
「言ってません。彼の場合不要な責任を感じるでしょう」
「オマエに任せて良かったよ」
冷静に判断して対応するけーくんは、悟よりよほど大人っぽかった。
悟もだてに最強やってないのでやるときはやる男だが、いかんせん普段の行いが。
「あっ先生ー！！」
俺が来た方と逆の廊下から、悠仁の声がした。
「はやく皆の…
あっ三那人！！！」
俺が見えてなかった悠仁は、見るなり突進してきた。
「ぐあ」
ソファーの後ろから突進されたので机に突っ伏す形になる。勢いあまって正面のけーくんに突っ込みそうだった。
「まじで心配したんだよ！！三那人が死んじゃうかと思ったんだから！」
「悪かったから、重いよ」
回した手で悠仁を叩く。
悠仁は重いんだから俺が潰れてしまう。
どいてもらって、服を正して座り直す。
正直俺は結果的に誰も死んでないからめでたしめでたしだと思っている。
実際、対特級で人死にが出てないのは素晴らしい。
「あ…三那人さん」
「あ、順平」
悠仁が来た方から順平がひょっこり現れた。
ので、俺は立ち上がって順平を観察する。
「怪我なし、真人の被害もなし。うん、大丈夫だね」
「あの…三那人さん…？」
(俺はちゃんと守れてた)
俺的にはハッピーエンドである。
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作者名：翡翠 | 作成日時：2021年5月14日 22時
