重度の呪術廻戦ヲタクが転生してしまった件について。【呪術廻戦】

ヲタ女子は術式を理解する ページ8

月日が経つのは早いもので、齢三歳に到達した。


伏黒甚爾の台詞では術式の有無がはっきりするのは五、六歳。

ただ生得領域は生まれつきのはずだから、五、六歳というのは「術式を持っていることを理解することができる」年齢のことだと思われる。多分。


本人が分かってないなら使いようもないし、それならば周りが分かるはずもないからな。




ということはつまりだな。

わしはもう既に術式を理解しているのだ。




二歳になってすぐ、ママ上と使用人の目を盗んで桃園家の書庫に忍び込んだ。

そこで見つけた相伝術式の記された本。




桃園家相伝術式『諸行無常(ユートピア)』。



物質を変化させることができる。
質量の変化はできず、物質変化の他に形状の変化が可能。




それなんて無為転変？
と思ったのは記憶に新しい。


しかし術式は術者の解釈によるものが大きく、術者によって使い勝手が異なる。


これは腕の見せ所、というわけでわしはその後すぐに術式の訓練を始めたのだ。




ママ上はそういう話をしないので分からんが、周りの話を聞く限りでは直近の相伝はパパ上。

ママ上は別の術式を持っているらしいが聞いたことはない。




わしは訓練を始めてすぐの段階で、相伝を持っていることに気付いた。


物質の変化。
術式は術者の解釈次第。





それから一年、わしが齢三歳になる頃には、天候や人体の変化にも成功したのだ。

人体の変化と言っても髪の色を変えたり長さを変えたり、声を変えたり、爪を伸ばしたり、とまぁその程度なのだが。

天候はわりかし自由自在だが、さすがにピンポイントで雷を落としたりは出来ん。それはまた別の領分。







とにかく、なかなかなかなかなかなかに大当たり術式な気がする。

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