43話 ページ49
「かといって私に君をどうこうする力は無いし、五条が生かすってんなら私は好きにしろとしか言わないさ」
「それでなにかあればあの人が責任を負うことになりますので」
ナナミンが言うと冗談に聞こえないが、どちらにしろそれは本当のことになる。
…つまり。
「こりゃ全部私に懸かってんね。わはは」
「えぇ。だから頼みますよ」
「何度も言うけど、大丈夫だって」
真人とか夏油となんかする可能性はあれど、余程のことがない限り私自身が人間になにかする気は無い。
そもそも私はいざ人間に危害を加えるとして、果たして躊躇なく出来るだろうか。
多分、無理だと思う。
「で、一ヶ月面倒見てもらって悪いんだけど、そろそろ私は出てくよ」
真人になにも言わずに眠りこけてしまったので、なにかあったら大変だ。
一応忠告はしてあるが、あの真人がどれだけ従うか。
家入さん達がなにも言ってこないあたり、高専に乗り込んできたとかそういうのは無さそうだけど。
「私は構わないが、一度くらい五条に会ったらどうだ？ 生かしてくれたお礼を言えとは言わないが、顔を見せるくらいはいいだろ」
家入さんはおにぎりを手にとって、残りを一口で食べた。
「アイツもたまに様子見に来てたぞ」
「マ？ 五条が？」
「心配って感じじゃなくてな、開き直って面白がってた」
「通常運転に戻ったわけだ」
寝顔を見られたって恥ずかしがるような性格でもないが、五条は茶化してきそうで嫌だな…
今高専に五条の呪力は感じないけど、もうすぐ任務から帰ってくるらしいのでそれまで待つことにした。
とりあえず家入さんとナナミンと連絡先を交換した。
「直哉くんとも交換したかった」
「禪院家に乗り込んだりとか馬鹿な真似はしないでくださいね」
「……残念」
ちょっとだけその考えはありました。
ぐぬぬ、ナナミンが止めるなら仕方ない。
また会えるかしら。
そもそもが京都なので滅多に会えるものじゃないのだ。
「そういえば、なんで禪院がここにいたの？」
私が眠る前の話。
伊地知さんと直毘人さんがお話してたみたいだけど。
そのせいで直哉くんが高専に放たれてえらい目に合わされたわけだが。
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翡翠(プロフ) - まるめんさん» ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです (9月9日 16時) (
レス) id: dbd7e88ded (このIDを非表示/違反報告)
まるめん - 夢主イメージイラストうますぎません？？？お話も面白いです (9月9日 15時) (レス) @page19 id: 17d5d6def1 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 茨の谷の第二王子さん» コメントありがとうございますm(_ _)mすみません、その作品は存じ上げないですね…！ (2022年4月20日 15時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第二王子 - 青龍、玄武、白虎、朱雀って「異世界で神獣にハメられました。」で見たぁ！ (2022年4月20日 0時) (レス) @page33 id: d096c6aa19 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - ノアさん» コメントありがとうございますm(_ _)m一日一話がんばります！ (2021年12月27日 19時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠 | 作成日時：2021年11月15日 1時
