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37話 ページ43

「返しますわぁ」



魂を直哉くんに放り投げると、ファ〜ンと効果音が付きそうな感じで元に戻った。

直哉くんを起き上がらせて、直毘人さんをソファーに寝かせた。



「五条はどんくらいで目覚めた?」



焦った顔でソファーの後ろに立っている伊地知さんを見る。

気を失った男をずっと支えてられないので、直哉くんは九尾の上に寝転がらせた。



「あ、えっと…34秒でした」

「はやっ」



普通は数時間かかるとこ、五条は1分もかからなかった?



「規格外すぎる」

「あの、五条さんに連絡入れたので、直ぐにこちらに到着すると思います」

「オッケー」



と答えた瞬間、身体の芯が震えるほど重い気配、呪力が高専内に走った。

まるで地獄の底から這い上がってきたかのような。



「マジかよ」



驚いて冷や汗をかくくらい、黒く燃え上がった呪力が目の前に現れた。

その呪力の主である五条はいつもの目隠しをしていない。

瞳孔が開き切っている。



「ックソ…」



すべての呪力を腕に集中させて守った。

なのに、それをものともせずに殴られて、窓を突き破って吹き飛んだ。


両腕がグチャグチャになり、コンクリートを抉って着地した足がビリビリと振動を受け取った。



「殺意高すぎだろ」



立て直す前に飛んできた五条の連撃で、圧倒されて反撃の隙がない。

正直命に関わるダメージではない。
でもちょっと精神的にキツい。


“死神”は使わない。

舐めてるわけじゃない。
二度も同じ攻撃を受けるか考えると、何かしら対策してる可能性があるから。念の為だ。


顔めがけて蹴り上げられた足を腕で受け止めて、私も五条の顔に蹴りを入れるが勿論止められる。

受け止めた足を掴んで五条ごと持ち上げて、背負い投げで地面に叩きつけようとした。

が、寸前で逃げられた。


しかしなぜか無限が発動していないのが幸いし、着地ギリで体当たりしたら大ヒット。

五条の筋肉質な腰を掴んでジャーマンスープレックス。



「ッチ」

「怖…」



衝撃で地面に大きく窪みを作った五条から一度距離を取る。

フラフラと立ち上がる五条は頭から血を流している。

なんでかこれだけ騒いで誰も来ないけど今は好都合かな。



「オマエ、ふざけてんの?」

「…は?」



五条に笑顔は無い。
何故かめちゃくちゃキレてるようで身震いする。

本当に耐性ないからやめてほしい怖い。
仮にも元一般人なんだよ。

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翡翠(プロフ) - まるめんさん» ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです (9月9日 16時) (レス) id: dbd7e88ded (このIDを非表示/違反報告)
まるめん - 夢主イメージイラストうますぎません???お話も面白いです (9月9日 15時) (レス) @page19 id: 17d5d6def1 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 茨の谷の第二王子さん» コメントありがとうございますm(_ _)mすみません、その作品は存じ上げないですね…! (2022年4月20日 15時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第二王子 - 青龍、玄武、白虎、朱雀って「異世界で神獣にハメられました。」で見たぁ! (2022年4月20日 0時) (レス) @page33 id: d096c6aa19 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - ノアさん» コメントありがとうございますm(_ _)m一日一話がんばります! (2021年12月27日 19時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翡翠 | 作成日時:2021年11月15日 1時

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