43．がんばれ学ランくん ページ44
＊
「待てコラーーー！！！」
「ひぃぃっ！！」
ソル先輩の大声に体を震わせながらも、全く足を止める気配のない学ランくんを追って。
私たちは学校の外も外、
思いっきり河原を全力疾走していた。
「あ！止まったぞ！」
すると、岡野さんがそう言って
大きな橋の下で学ランくんが足を止めたのが見えた。
…同じ学ランを着たの大量の人たちの前で。
＊
「よく来たなてめぇら」
橋の下に着くや否や、追ってきた学ランくんとは別の人が低い声を響かせてそう言った。
「お前…！！！」
「てめえは…」
…勿論ながら。
私には誰だかさっぱりわからないので、
ソル先輩と岡野さんの声に耳を傾けるだけでいると
『誰？』
ぴったり揃って放たれた言葉に、私は思わずズッコケそうになった。
「わ！Aちゃん大丈夫？！」
「大丈夫です…」
いや木全先輩、大丈夫じゃない人が横に二人いますけど…
そう思いつつ、ふと正面にいるイケボの学ランくんに目を向けると
私と同じく、唖然としているようだった。
「はあ？！オレを忘れただと？！」
「近くで見たらわかるかな〜って思ったけど…わからん！！！」
「マジで誰お前」
「…くっそおお！！」
なぜかきりっとした表情のソル先輩と真顔の岡野さんがそう言うと
くやしそうに顔を歪ませ、歯軋りをするイケボの学ランくん。
すると
「俺ら掲示板じゅうのポスター荒らして回ったのに…覚えられてないとか…」
「アニキ…あの日あんなにボコられて帰ってきたのに…」
「…馬ッ鹿！お前余計なこと言うな！俺らもいたろ！」
後ろの手下さんのひそひそ話を聞き、プルプルと学ランくんの肩が震え始め…
「ふざけんなぁ！！！！」
ちょっと涙目になって叫びだした。
…なんか不憫になってきた。
「大体てめぇらは女なんか連れてきやがって…！」
え、私？
急に目と話の矛先をこちら向けられ、学ランくんの目を見つめ返すと
「…か、
かわいい…」
「え」
『はあああ？！』
頬を赤らめて放たれた言葉に、先輩三人が大声を上げた。
「誰か知らんけどAちゃんを口説くな！！！」
「そうだそうだ！誰だか知らないけど！」
「A口説くのは景瑚で十分なんだよ誰だよお前！」
「あああもううるせえ！！お前ら！！やるぞ！！」
次々と言い立てられ、真っ赤な顔を誤魔化すようにぶんぶん頭を振って
学ランくんがそう言ったかと思えば
唐突にそれは始まった。
そう、乱闘が。
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彗(プロフ) - まりなさん» コメントありがとうございます！西くんとけごくんの絡み自分も見たいですね…！もっとタンポポたちと八men鳥メンバーを絡ませたいんですが…また出てきてくれるでしょうか八men鳥…。どうなるか分かりませんがこれからもちょくちょく読んでくださると嬉しいです！ (2021年8月1日 18時) (
レス) id: 12b55ffeba (このIDを非表示/違反報告)
まりな(プロフ) - はじめまして！この作品凄い好きです！クンチキタンポポも八men鳥もどっちも好きなので私得でしかない作品なので作って下さってありがとうございます！個人的にまた八men鳥が出るなら西くんとサケイ推しなので2人の絡みが見たいなと思います…！ (2021年8月1日 13時) (レス) id: 5bbf9f4adb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彗 | 作成日時：2021年6月27日 11時
