第4話 ページ4
「A、一回僕に術式を使ってみて。
ここの周りは何もないし、とびっきり本気なやつでいいよ。」
「とびっきり本気なやつ...分かりました。」
虎杖、伏黒、野薔薇は任務へ行ってしまった。
今日は真希達も任務があるようだ。
つまり、今ここにいる生徒はAだけ。
その悔しさと怒りを最大限に引き出し、Aは弱いと言われ続ける術式を使った。
「うーん、やっぱりおかしいな...」
「おかしいって、どういうことですか？」
「確かにAの家系の人達に比べたらAの術式は弱い方なのかもしれない。
でも呪術界全体で見てみると、そう弱い術式では無いと思うんだ。」
「...きっとそこじゃないんだ。Aが抱えている問題は。」
「じゃあ、一体何がダメなんですか？」
「....呪力量だよ。何故かAの呪力は非術師のちょい上くらいしかないんだ。」
「並の呪術師でもこの量は見かけたことがない。
天与呪縛でも無い限り、この呪力量はありえないんだよ。」
「...自分でも分かってます。他の呪術師とは比べ物にならないくらい弱いってことくらい。
他の同期が任務に出てるのに、自分は4級呪霊さえも倒せないほどの役立たず。
...本当、嫌気が差します。」
「違う。僕はAが弱いって言ってるんじゃない。”非現実的だ”って言ってるんだよ。」
「今のその気持ちを保ちながら、最大限まで呪力を押し出してごらん。
ちょっと気になることがある。」
...非現実的？
でも実際自分が弱いのは変わりないんだから仕方ないじゃないか。
...どうせあなたには分からない。
私の同期も先輩も妹も、どうせ私の気持ちなんて分かるわけない。
仕方ないだのなんだの言って同情してしてくるやつが嫌いだ。
大嫌いだ。
私だって、本当は―――！！
「ねえA。君は今何を思ったの？」
「...え？」
「自分が弱いことへの憤りかな。それとも自分が伊吹家の当主になれなかったことへの怒り？
...それは無いか。Aは”自分の意志で”護衛兼側近になろうと思ったんだもんね。」
「まあなんにせよ、君は今怒ってたはずだ。
脳が焼き切れるほどの強い怒り。それをAは思い浮かべた。」
「...でもね、A。」
「強い憤りを覚えた今でも、Aの呪力は一切増えてないんだよ。」
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吹雪 - 愛のちからってすごいんだなって思いました。少しずつ薬じゃなくて伏黒に頼っていく…最高ですね！大好きです！完結おめでとうございます！ (2022年8月21日 11時) (
レス) @page50 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
莉愛(プロフ) - めっちゃめちゃ良い作品で泣きそうになりました最後ほんとによかったです...！他の作品も（？）応援してます〜〜！！ (2022年6月28日 19時) (レス) @page50 id: ce9925ebbb (このIDを非表示/違反報告)
ccctp(プロフ) - この展開待ってました！！面白いです (2022年1月9日 19時) (レス) @page17 id: 16646bc3ba (このIDを非表示/違反報告)
ガラシャ(プロフ) - 面白いです更新頑張って下さい❗️ (2022年1月5日 1時) (レス) @page14 id: 195258dcbf (このIDを非表示/違反報告)
ccctp(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてます！ (2021年12月31日 14時) (レス) @page7 id: 16646bc3ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碓氷エマ
| 作成日時：2021年12月30日 21時
