第15話 ページ15
ぼーっとしている間に授業は終わり、午後の体術の時間になっていた。
4人がグラウンドに集合する。
「んじゃ、悟に頼まれたから早速体術の授業やるぞー。」
「しゃけ。」
「手加減しねえから覚悟しとけよ」
真希は薙刀を振り回し、いつでもかかってこいと合図する。
だがAを見て違和感を感じ、真希はその手を止めた。
「....？A、お前なんかあったか？」
「...なんでもないですよ！いつもどおりです。」
「...どう見てもいつもどおりじゃないけどな。
でも、呪術師である以上仕事に私情は挟んじゃダメだ。
もしここに突然呪霊が現れたらどうする？お前は気分が悪いからって祓わないのか？」
「...ただでさえお前は弱いんだ。私と同じ落ちこぼれだろ？
それだったら、私情なんか捨てて人一倍努力しろ。
毎日休まず本気で練習しないと、
私達みたいな弱者は生まれつき才能のあるやつと同じ土俵にすら立てねえんだよ。」
「ほら、まずはお前からかかってこい。
気分が悪いだかなんだか知らねえけど、手加減はしねえからな。」
「おい真希。ちょっと言いすぎじゃねえか...？」
「...いいんだよ。これで。」
...分かってる。
自分が落ちこぼれだから人一倍努力しなきゃいけなくて、誰にも求められてないってことくらい。
だから私は楽な方を選んだ。
親に反逆せず、ただ言う通りにしようとした。
薬を飲んでた時、親に必要とされたのが嬉しくて
『護衛兼側近になるために、日々努力してるんです！』とかって言ってたけど、
本当は心の奥底でそんなに頑張らなくてもいいって思ってた。
薬のおかげで護衛兼側近に対するマイナスの感情はほぼ消えてたけど、
所詮身代わりなんだって薄々感じてたから。
今だってその思いは変わらない。
強い呪術師になるなんて夢物語なんだから、楽な生き方をしたい。
求められている生き方をして、親に褒められてみたい。
...でも、落ちこぼれなら人一倍努力しなきゃいけないっていう真希さんの考え方は、
少々癪に障る...！！
「...分かりました。私が最初に手合わせ願います。」
私の考え方も1つの正解なんだと、真希さんに分からせてみせる...！！
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吹雪 - 愛のちからってすごいんだなって思いました。少しずつ薬じゃなくて伏黒に頼っていく…最高ですね！大好きです！完結おめでとうございます！ (2022年8月21日 11時) (
レス) @page50 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
莉愛(プロフ) - めっちゃめちゃ良い作品で泣きそうになりました最後ほんとによかったです...！他の作品も（？）応援してます〜〜！！ (2022年6月28日 19時) (レス) @page50 id: ce9925ebbb (このIDを非表示/違反報告)
ccctp(プロフ) - この展開待ってました！！面白いです (2022年1月9日 19時) (レス) @page17 id: 16646bc3ba (このIDを非表示/違反報告)
ガラシャ(プロフ) - 面白いです更新頑張って下さい❗️ (2022年1月5日 1時) (レス) @page14 id: 195258dcbf (このIDを非表示/違反報告)
ccctp(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてます！ (2021年12月31日 14時) (レス) @page7 id: 16646bc3ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碓氷エマ
| 作成日時：2021年12月30日 21時
