主従関係【乙骨憂太】

嫌がらせ ページ32

「てか私達もう夕飯食っちまったんだけど....」



「「....え、」」





真希の一言に私と憂太は目を見合わせる。





「それは....誤算だったね」



「いや普通に考えて分かるだろ。もう夜の10時30分だぞ？」



「憂太もAも見知らぬうちに消えてるしびっくりしたんだからな？

俺たち3人で虚しくカップラーメン食ったわ」



「すじこ....高菜....」



「確かに棘のやつは不味そうだったなｗ」





ということは、この料理たちは現在食べる人がいないということになる。



賞味期限とかは特に大丈夫そうだけど....



なるべく早く食べた方がいいことに変わりはなさそう。





「明日は朝昼晩これで済ませるしかないね」



「まあなんとか明日までにはいけるだろ。種類も豊富だし」



「ていうかA、お前こんなゆっくりしてる時間あんのか？

明日早朝から任務って言ってただろ」



「....あ、そうじゃん」



「え、そうだったの？言ってくれればご飯なんて別に今日じゃなくても良かったのに」



「それは別にいいの。私も行きたかったから」





まずいまずい。



ついゆっくりとしていたらこんな時間になってしまっていた。



まだお風呂も入ってないし、明日までの宿題もろくにやってない....





「ちなみに明日の任務って何時からなの？」



「えっとー、確か4時....？」



「....え！？朝の4時ってこと....？」



「うん。しかも4時発じゃなくて4時に現地着」



「やべえなそれ。普通に上層部からの嫌がらせじゃねえか」





私もそれには薄々感づいていた。



遅い時間帯から早朝にかけての任務や、短い期間に詰め込まれた任務。




生活リズムを壊しにかかっている任務スケジュールは、少し負担になっていた。





「....僕上層部の人に言っとこうか？」



「いいよいいよ。許しを貰えてるだけで有り難いんだし、もっとこじれても面倒だしね」



「でも、それだとAちゃんの負担が....」



「それも平気。高専入る前はろくに寝ずに呪霊祓ってたわけだしさ」





心配は嬉しいけど、何かアクションを起こしたせいで上から死刑宣告....ってのが一番面倒だ。



これまでもこの状態でなんとかなってるわけだし、まあなんとかなるだろう。





「じゃあ私先お風呂入って寝るね。おやすみ」

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