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質問 ページ29

気まずくならないかな、なんて心配は、ハナから無用だったみたいだ。



気がつけば時刻は18時。



そろそろ帰らなければならない時間になっていることに気づく。




結局食べきれなかった料理をプラスチック容器に移して、店を後にした。





「どう?今日は楽しめた....?」





凄い不安そうな表情でこっちを見てくるもんだから、思わず笑みが溢れる。





「うん、楽しかったよ。ありがとね、私なんかのために」



「....またそうやって自分を下げる」



「当たり前でしょ?私は憂太の気まぐれで生かしてもらってる身なんだから」





そんなことを口にしたら、少し黙り込んでしまった。



気になって憂太の方をずっと見ていると、段差に気づかずに思わずよろける。





「わっ、!?」



「っ、!あっぶない....大丈夫?怪我ない?」





間一髪のところで腕を引かれ、なんとか転ぶのは免れた。



まだ心臓がばくばくとしている。





「本当に気をつけてね。ほら、転ばないように手繋いどこっか」





するりと指を絡められる。



でもなぜか嫌な気持ちにはならなくて、抵抗しようとは思わない。




頭の中にある常日頃の疑問が積もりに積もって、つい口を開いた。





「憂太はさ、なんで私に優しくするの....?」



「私のこと、従わせるために生かしたんでしょ?私達、主従関係なんでしょ....?」



「憂太は私のこと、簡単に手懐けられるペットとしか思ってないくせに」





憂太はお人好しだ。



だから私にも優しくしてくれるんだろうし、意思を考慮してくれたりしているんだと思う。




....でも、流石にこの距離感はおかしい。



主従関係どころか、友達の域も越してるというか....




勘違いかもしれないけど、真希たちに大してよりも優しくされてる気がする。





「ふーん、そっか。簡単に手懐けられるペットね....」





顔がぐいっと近づく。



戦ったときのような真剣な眼差し。




彼の指は、私の髪を撫でるようにするすると絡んでいく。





「僕はAちゃんのこと、ちゃんと女の子としてみてるんだけどな」

見方→←料理



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設定タグ:呪術廻戦 , 乙骨憂太   
作品ジャンル:アニメ
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しろりん(プロフ) - 完結おめでとうございます!憂太くんの夢主ちゃんへの過保護っぷりが…ドキドキしました…夢主ちゃん…これからは怪我に気を付けてほしいな…憂太くんとお幸せに!☺💞 (4月30日 19時) (レス) @page47 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
cloudy1_11(プロフ) - 読んでると顔が◜𖥦◝ヌフフってなっちゃいます!(謎) (1月22日 20時) (レス) @page22 id: f03e70c477 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - とっても良いお話ですね!夢主ちゃんが…憂太くんと関わる事で…どう変わっていくか楽しみです!☺ (12月31日 11時) (レス) @page17 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - スター作者おめでとうございます!これからも応援し続けたいと思います。 (12月25日 7時) (レス) @page17 id: 48af94a731 (このIDを非表示/違反報告)
さとう - 初めまして、作品めちゃくちゃ面白いです!こんな私がいつのも変ですがこれからも作品作りしてくれると嬉しいです( *´꒳`* ) (12月13日 18時) (レス) @page7 id: 81b5ea6727 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碓氷エマ | 作成日時:2023年12月10日 13時

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