贈り物 ページ26
手に持っている紙袋を見る度、なんだか心がうきうきする。
ちゃんとした服を買ったのなんていつぶりだろう。
適当に買ったセール品でも、昔買ってガタがきている服でもない。
この服は、憂太が選んでくれた大切な服だ。
「なんだかすごく嬉しそうだね」
「服買ったのなんて久しぶりだから....」
「本当はずっと、可愛い服買いたかったんじゃないの？」
「....うん、そうかもね。でも前までは、そんな心の余裕もなかった」
「今は服に気を向けることが出来るほど、幸せに過ごせてる」
「ほんとにありがと。憂太」
憂太の方をしっかりと見て、紙袋から取り出した箱を手渡す。
「これは....？」
「まあ、開けてみてよ」
憂太は恐る恐る箱を開けている。
そこに入っていたのは真っ黒な腕時計。
シンプルなデザインで、おしゃれなフォントの数字が書かれている。
「え、これ、もらっちゃっていいの....？」
「うん。さっき服見てたとき、憂太に似合うなって思ってふと目に留まったの」
「条件はあるにしても命を助けてもらったのに違いはないし、
憂太がいなきゃ服なんて買いに来ようと思わなかったから。ちょっとしたお礼」
よほどびっくりしたのか、目を見開いている。
こ、これは喜んでくれたってことでいい....のかな....？
少し悩んでいたら、いつの間に腕を引き寄せられていた。
「ありがとう。すごい嬉しいよ」
優しく、壊れやすいものを扱うかのように抱き締められる。
まるで私のことを大切に思っているかのように。
「....ゆ、うた。周りの人見てるし....」
「あ、ごめん。つい」
「あと....誰にでもそういうことしない方がいいよ？勘違いされる」
「勘違い、か....」
「誰にでもやってるってわけじゃないんだけどな」
何か含みがあるような言い回しで呟く。
「混んじゃってもあれだし、そろそろカフェ行こっか」
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しろりん(プロフ) - 完結おめでとうございます！憂太くんの夢主ちゃんへの過保護っぷりが…ドキドキしました…夢主ちゃん…これからは怪我に気を付けてほしいな…憂太くんとお幸せに！☺💞 (4月30日 19時) (
レス) @page47 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
cloudy1_11(プロフ) - 読んでると顔が◜𖥦◝ﾇﾌﾌってなっちゃいます！（謎） (1月22日 20時) (レス) @page22 id: f03e70c477 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - とっても良いお話ですね！夢主ちゃんが…憂太くんと関わる事で…どう変わっていくか楽しみです！☺ (12月31日 11時) (レス) @page17 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - スター作者おめでとうございます！これからも応援し続けたいと思います。 (12月25日 7時) (レス) @page17 id: 48af94a731 (このIDを非表示/違反報告)
さとう - 初めまして、作品めちゃくちゃ面白いです！こんな私がいつのも変ですがこれからも作品作りしてくれると嬉しいです( *´꒳`* ) (12月13日 18時) (レス) @page7 id: 81b5ea6727 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碓氷エマ
| 作成日時：2023年12月10日 13時
