主従関係【乙骨憂太】

誘い ページ21

「ふーっ、疲れた....」





あの後真希にも練習を手伝ってもらって、2人で休みなしの集中特訓をした。



術式禁止で戦ったのもあり、もちろん私はボロ負け。



次の手を確実に読むことができたとしても、

真希のフィジカルに対抗することは極めて難しいと改めて思い知らされた。




現在時刻を確認しようとスマホを開く。



するとそこには3件の通知が。




あれ、練習に集中してて気づかなかったのかな。





『Aちゃん今忙しい？』



『もし暇だったら一緒に行きたいところがあるんだけど』



『行けそうだったら返事くれると嬉しいな』





憂太からこんなの来てたんだ。



幸い7分前の出来事らしく、まだ返信するには間に合う内容である。




この後は特にやることもないし.....折角だし行こうかな。



にしてもどこに行こうとしてるんだろう。





『さっきまで真希と練習してた！』



『今から暇だから行けるよ...！！』





返信を打つと、すぐに既読がついた。





『ほんと？良かった』



『準備出来たら外出てきててね。ゆっくりで大丈夫だから』





この様子だと2人で出かけるって感じなのか？



....え、どんな服着ていこう。




ていうか私、普通に服全然持ってないよね。



パーカー1枚とかしか持ってないけど本当にこれでいいのか....？



いやでも他にないしこれで行くしかないよね....





「....とりあえず髪だけ可愛くしてみる？」





ヘアアレンジの知識ももちろんないから、スマホで検索してなんとかやってみる。



お、案外いい感じじゃない？



これに後輩の野薔薇ちゃんがくれたアイシャドウとリップを塗って....





「できた」





よし、これでパーカーのダサさも少しは軽減されただろう。



あんまり待たせてもあれだし、もうこれで行っちゃおう。

おしゃれ→←秘密

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す