三十七夜。 ページ38
貴「本当は…っ、デイシャの命も、守りたかったんです…」
元帥に優しくされ、思わずまた涙が溢れてくる。
ティエ「…Aちゃんはデイシャとの約束を自分を犠牲にして守ってくれたじゃないか。デイシャもきっと、それだけで十分さ」
涙を流すAを、マリは優しく微笑みながら、神田はやれやれ、というようなため息をつきながら見ていた。
・
・
ティエ「落ち着いたかい？」
貴「はい…お見苦しいものをすみません」
元帥にイノセンスを渡して、涙を拭う。
マリ「未来予知者と言われていたのはAだったのだな」
マリともすっかり打ち解けたA。
お父さんのような優しい雰囲気のマリと話すと、自然と笑顔になる。
貴「うん。だからクロス部隊の所から神田がいる所へ来たの」
ティエ「あぁ、君だったんだね。二つの部隊を任されているエクソシストっていうのは」
貴「はい。コムイさんから仲間をよろしくね、と言われていたので…。」
ティエ「コムイの事だから、無理はするな、と言われなかったかい？」
貴「はい。言われました。無理だと思ったら撤退していいからね、と…」
ティエ「お気楽そうに見えて、コムイは人一倍、私達のことを考えてくれているからね。だから、Aちゃんは未来が少し分かるからと言って、重く考えなくていいんだよ」
たまには空を見上げて、息を吐いて、肩の荷を降ろすのがいい。と言う元帥。
その言葉はAの心にスッと入り込んできた。
貴「そうですね…今度から空を見上げることにします」
Aはそれから、電話でラビに連絡を取り、停車する駅へ汽車で合流することにした。
マリ「もう大丈夫なのか？」
貴「マリの手当てのおかげで。ありがとう」
マリ「そうか。耳、早く治るといいな」
ティエ「気をつけるんだよ、Aちゃん。クロスによろしくね」
貴「はい！元帥、マリ、神田も気をつけて下さいね」
軽くお辞儀をして背を向けようとした時、神田が口を開いた。
神田「A、くたばるんじゃねぇぞ。」
Aは思わず足を止める。
今、神田が…名前を…。
勢いよく後ろを振り返って、Aは笑顔でうん！と返事をし、駅へ向かった。
マリ「認めてあげたんだな神田」
マリの言葉に神田は口を固く閉じたままだ。
ティエ「それじゃあ、私達も行こうか」
神田達も新たなエクソシストを探しに足を進めた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 270人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アストル(プロフ) - 私もｐｓｐなんですよねｗｗｗ分かりました！ (2013年8月21日 19時) (
レス) id: bba23fb03b (このIDを非表示/違反報告)
春蘭(プロフ) - でも、何かをダウンロードしたらできるとか…まぁ、できたら連絡しますww (2013年8月21日 15時) (レス) id: 475c7bd0d0 (このIDを非表示/違反報告)
春蘭(プロフ) - あ、じゃあ俺のは無理ですねww俺PSPなのでww (2013年8月21日 15時) (レス) id: 475c7bd0d0 (このIDを非表示/違反報告)
アストル(プロフ) - はい！そうです！…調べてみたんですけど、全国もののふと通信するのが出来るのは【PSVita】だけみたいでした…、 (2013年8月21日 15時) (レス) id: bba23fb03b (このIDを非表示/違反報告)
春蘭(プロフ) - バージョン1.04ですか？ (2013年8月21日 15時) (レス) id: 475c7bd0d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
