episode.30 ページ30
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その言葉に、分かりきっていたはずなのに難易度の高さを感じ頬が硬くなる。
けど、この任務を受けないという選択肢は元より私には無い。
今、やらなければどちみち私の命に保証は無いのだから。
「問題ありません。私にダヌラト国の城内地図を売ってください」
マントの懐から軍資金を出しておもむろに机上に音を立てて置いた。
その目は、とうに覚悟など決まっていた。
「……分かった。ちょっと待ってて」
一呼吸置いてから、頷いたらっだぁに取り敢えず安堵した。
今、らっだぁが首を縦に振らなければ城内地図を手に入れることはほぼ不可能だ。
それ程の希少価値、そう簡単に入手出来ないのだ。
あとは単純に長年の付き合いから信頼して頼るのは自然な流れだ。
しばらく待っていると、店の奥から一枚の紙を持ってきたらっだぁはその紙をカウンター席の机に広げた。
「マジでダヌラト国の城内地図やん…」
きめ細かく描かれたダヌラト国の城内地図には、いくつか用意された侵入経路に加えて脱出経路は勿論カメラの位置、兵士の警備位置などがボールペンで殴り書きされていた。
「一応、見せてる以上クーリングオフは無理だからね」
そう言い軍資金が入った袋がらっだぁの手元に渡り、代わりにというように出来上がったコーヒーがカウンター席のテーブルに並べられる。
「分かってますって。ありがとうございます。それでこの侵入経路ですけど、結局一つしか侵入経路なくないですか？」
「ほんまやな。これ、地下水路からしか侵入出来ないんですか？付近の森からとか屋根つたって行けそうやけど」
地図を見てみればダヌラト国は、城下町から少し小高い丘にその要塞を立てている。付近には深い森と、その背後には一面の海が広がっている。侵入経路はいくらでもあるように見えるが、それ全てにほぼバツ印が記されていた。
「一つずつ説明するけどまず付近の森。ここは警備が厳しすぎる。それに聞いた話だとただの人間が警備してるわけじゃ無いらしい」
「機械兵とか？」
「いや……とにかくここからは無理かなぁ。次に城壁から侵入する案だけど、前にきょーさんがそっから侵入したから後日警備強化されたんだよね。だから一番警備の手薄い地下水路が安全だと思う。脱出経路もね」
コーヒーを味わいながら、青ペンを素早く滑らせて丁寧にメモを記してもらい、その他機密情報が保管されている部屋にも大きく青丸をつけてもらった。
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haiiro(プロフ) - さん» 勿体ないくらいのコメントありがとうございます！今後も地道な更新ですが、よろしくお願い致します。 (2021年7月5日 23時) (
レス) id: 5cfb19773b (このIDを非表示/違反報告)
haiiro(プロフ) - きのこさん» こちらこそお読みいただきありがとうございます。楽しんでもらえて何よりです…！ (2021年7月5日 23時) (レス) id: 5cfb19773b (このIDを非表示/違反報告)
- 誤字失礼しました、更新いつまでも待ってます！ですm(_ _;)m (2021年7月5日 16時) (レス) id: 6216055e94 (このIDを非表示/違反報告)
- すごい！こんな神作品見たことないです…更新いつまでも待ってるんです、無理はしないでください！初コメ失礼しましたm(_ _)m (2021年7月5日 16時) (レス) id: 6216055e94 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - ストーリーがめちゃくちゃ面白くて引き込まれました…！神作品を作っていただきありがとうございます！！ (2021年6月27日 20時) (レス) id: 40eb1cfd02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haiiro | 作成日時：2021年1月23日 20時
