episode.24 ページ24
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城に戻ってくると私が抱えていた男を兵士達が地下牢へと連れて行った。数時間もすれば起きるだろうけど、話を聞けるかどうかは正直怪しい。
「あの様子じゃまともに会話出来そうに無いですよね...結局どこの観光客だったんでしょうか」
グルッペン・フューラーに報告だけして部屋に戻ろうとする最中、斜め前を歩くゾムさんに声をかけるが届いているはずの言葉に返事はない。
とことん嫌われてるんだなぁ、と思わず苦笑するがしばらくしてゾムさんが口を開いた。
「.....あいつらがどこの観光客かは大方予想がついてる。でもそうか。最悪やな相手が」
ゾムさんは完全に一人で納得して、ブツブツと何かを呟いている。今声を掛けたところで気づきもしないだろう。
仕方なく肩を落としてその答えを聞くのを諦めた。
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それから観光客を捕らえて数日が経った。
結局話が聞けたのかどうかは知らない。それを知っているのは城に居る我々国の人間のみで、私は生憎それにカウントされていないからだ。
それに自室は用意されているものの無駄な出入りは禁止されてるし、外には見張りも居るしで話を盗み聞きする機会も無かった。
そんな感じで外で自由に飛んでる鳥でも眺めながら変わらぬ数日を送っていたのだが、ふとドアを３回ノックされる。
軽い返事だけすると、中に入ってきたのは見張りをしていた兵士だった。
「総統様がお呼びだ」
「...またですか」
渋々重い腰を上げて、その兵士の後に続く。
しばらく歩くと見覚えのあるドアの前で止まった。
「総統グルッペン・フューラー様！侵入者をお連れしました‼」
....もうそろそろその呼び方やめてほしい。
心境で静かにぼやきながら部屋に入ると正面、椅子に腰掛けるグルッペン・フューラーと、先に呼び出されたのかゾムさんがいた。
「ご苦労。お前達は下がってくれ」
その言葉を聞いて兵士は部屋を後にする。
相変わらず重い空気感の部屋で、足を進ませるのも億劫になるが一歩一歩グルッペン・フューラーの方へと足を進ませて、ゾムさんの隣に立った。
「さて。俺が呼び出した理由だが、順を追って説明しよう。彼女は知らないだろうしな」
私が知らないことといえば、あの観光客の話か。静かに耳を傾けてグルッペン・フューラーが口を開くのを待つ。
「まず、あの観光客のことだがぺ神の処置のおかげで話は聞けた。で、その観光客をここまで送り込んできた国は______
_____ダヌラト国だ。」
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haiiro(プロフ) - さん» 勿体ないくらいのコメントありがとうございます！今後も地道な更新ですが、よろしくお願い致します。 (2021年7月5日 23時) (
レス) id: 5cfb19773b (このIDを非表示/違反報告)
haiiro(プロフ) - きのこさん» こちらこそお読みいただきありがとうございます。楽しんでもらえて何よりです…！ (2021年7月5日 23時) (レス) id: 5cfb19773b (このIDを非表示/違反報告)
- 誤字失礼しました、更新いつまでも待ってます！ですm(_ _;)m (2021年7月5日 16時) (レス) id: 6216055e94 (このIDを非表示/違反報告)
- すごい！こんな神作品見たことないです…更新いつまでも待ってるんです、無理はしないでください！初コメ失礼しましたm(_ _)m (2021年7月5日 16時) (レス) id: 6216055e94 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - ストーリーがめちゃくちゃ面白くて引き込まれました…！神作品を作っていただきありがとうございます！！ (2021年6月27日 20時) (レス) id: 40eb1cfd02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haiiro | 作成日時：2021年1月23日 20時
