【僕のヒーローアカデミア】無個性の私でもヒーローに… (ページ9)

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No.7 ページ9

何処かの屋上

怖っかっった

一気に寿命がちちんだ気がする

「全く！！階下の方に話せば降ろしてもらえるだろう。私はマジで時間がないので本当これで！！」

ムキッとイラついた様子のオールマイト

申し訳ない気持ちでいっぱいだ

それでも、私は＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

『待って！あの…』

「NO！！待たない」

オールマイトの言葉を無視して私の気持ちをぶつけた

『“個性”がなくてもヒーローは出来ますか！？』

『“個性”のない人間でもあなたみたいになれますか？』

「“個性”が…」

その時、私は気付かなかったオールマイトの異変に

私はまるで独り言のように話し始めた

『個性がないせいで…そのせいだけじゃないかもしれないけど。ずっとバカにされてきて…』

だんだんと自分自身に自信がなくなって思わず俯いた

『だから……か、わかんないけど。人を救けるってめちゃくちゃかっこいいって思うんです』

『恐れ知らずの笑顔で救けてくれる！』

オールマイトに顔を向けた時だった

『あなたみたいな最高のヒーローに私も…ぉぉおおああああーーー！？』

「………」

オールマイトがいつの間にか消えていた

代わりにひょろひょろに痩せ細った体格の男性がいる

『しぼんでるぅー！！！え！？さっきまで…え！？ニセ！？ニセ者！？あなた誰ー！？』

ギャーギャーとパニックに陥る私に謎の男性が冷静な口調で答えた

「私はオールマイトさ」

血をドバッと吐きながら…

『わー！！！』

オールマイトが…

オールマイトが…

『ウソよ！ウソに決まっている！！』

「プールでよく腹筋力み続けてる人がいるだろう？あれさ！」

『わかりにくっ！！』

そもそも、そんな人いるわけないっ！！

未だに信じられない私に

オールマイトは座りこみ、溜息を溢した

「恐れ知らずの笑顔ね…」

繰り返しそう呟いた

「見られたついでだ少女。間違ってもネットに書き込むな？」

『オールマイトが…』

憧れのヒーローが…

オールマイトが服をめくった

「五年前…敵の襲撃で負った傷だ」

『ひぃ！？』

何度も手術した跡が痛々しいが残っていた

「呼吸器官半壊。胃袋全摘。度重なる手術と後遺症で憔悴してしまってね。私のヒーローとしての活動限界は今や一日約三時間程なのさ」