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神社につくと、立海テニス部メンバーが集まっているのが見える。みんなそれなりに周りの視線を浴びていて流石だと感じる
全員に年明けの挨拶を済ませ、さあ行こうとなったとき、私の携帯が震えた
「ごめん皆先に行ってて」
人がいない脇により、携帯を見るとそこには不二周助の文字。一気に体の体温が上がり、緊張をし始める
「も、もしもし」
『やあ、Aちゃん』
「久しぶり、不二くん」
ざわざわと騒がしい中でもちゃんと耳に通る不二くんの声。声を聞くのがこんなに嬉しいことだなんて中学の頃は考えられなかった
『もしかして初詣来てる?』
「うん、不二くんも?」
『青学テニス部のみんなとね、○○神社?』
「そうだよ」
びっくりだ。今この瞬間にどこかに不二くんがいるのか。それも懐かしいテニス部メンバーと
なんだか嬉しくなる
『Aは誰と来てるの?家族?』
「こっちの高校のテニス部員とだよ」
『…そうなんだ』
人が多いせいか電波が怪しくなってきた。違う場所へ移動しようとすると、遠くで待っていてくれる精市くんが私を呼んでいるのが聞こえる
「ごめんね不二くん、呼ばれてるから行かなきゃ」
『そう、だね。会えたらいいね』
「うん…」
妙にはっきりとしない不二くんの声に疑問を持ちながらも電話を切る
精市くんの元へ戻るとどうしてかそこには精市くん以外いなくて、
「ブン太と赤也がお腹減ったーって走って行っちゃって。あとの皆が確保に行っちゃった」
「…あの二人はマイペースだね」
「あはは、後でお仕置きしなきゃ」
そうほの暗く微笑んだ精市くんはやっぱり不二くんによく似ていた
人混みに揉まれながらも並び、ようやくあと数メートルでお賽銭のものへたどり着ける。精市くんに手を引かれながら私は人の波からの圧に必死に耐えていた
「大丈夫?」
「う、うん…精市くんは大丈夫?私のこと庇って歩いてくれてるから苦しくない?」
「大丈夫だよ、俺は男だからね。体型は華奢かもしれないけど」
精市くんはくすくす笑って私を引っ張る。「あと数センチだね」と耳元で囁かれ小さく頷く
背伸びをしてみれば、精市くんよりも少し高い男の人たちがわいわいとお参りをしているようだ
中には小さい男の子もいて微笑ましい
……どこか見覚えはあるけど。
それに関しては精市くんもなにか言いたげだった
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HarukiTakuya070(プロフ) - はじめまして、俺だけを見ての不二先輩のリョーマの呼び方ですが『越前』呼び捨てだと思います。 (2018年5月4日 5時) (レス) id: 53d7f5d75e (このIDを非表示/違反報告)
しろみや(プロフ) - 梅田さん» ご期待に添えたようで良かったです!話はもちろんですが主人公も褒めていただけて喜んでいると思います!こちらこそリクエストありがとうございました! (2018年2月18日 23時) (レス) id: e7d70fed0d (このIDを非表示/違反報告)
梅田(プロフ) - しろみやさん» 早速読ませていただきました。このお話に限らずですが、しろみやさんの書かれるヒロインちゃんがとても可愛らしくて素敵でした。書いてくださってありがとうございました! (2018年2月18日 22時) (レス) id: e6673e6f1b (このIDを非表示/違反報告)
しろみや(プロフ) - 梅田さん» 続編の方でリクエストのお話更新しておきましたのでお暇な時にぜひ読んでください (2018年2月18日 21時) (レス) id: e7d70fed0d (このIDを非表示/違反報告)
しろみや(プロフ) - 梅田さん» 長編も読んでくださってありがとうございます!宍戸さんは初挑戦ですが頑張りますね!リクエストありがとうございます! (2018年2月18日 19時) (レス) id: e7d70fed0d (このIDを非表示/違反報告)
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