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君の隣に並べない/越前リョーマ ページ17

何度も自分があと数センチ高ければ、あと数年早くに産まれていればと思っただろう
自分の初恋の相手は自分の1つ上で、同じテニス部に所属している。マネージャー業も一生懸命にこなし、人懐っこいながらも歳上への礼儀がしっかりとしているその姿に心を奪われた
そんな時、偶然聞いてしまった想い人の好きな人のタイプは『背が高くて大人な人』らしい
その時点でもう俺の初恋は終わったのだと察した



「越前くん」

「…センパイ」

今一番会いたくない相手が愛らしく笑っている
何年後かにはセンパイも背の高い歳上の相手と付き合っているのだろうか、想像をしてしまって気分が悪くなった

「いつもお疲れ様、これ使って」

「…うす」

可愛げのない俺は小さな会釈と共にタオルを受け取る。無愛想な表情で、微かに先輩の匂いがするとか気持ちの悪いことを考えているなんて先輩は知らない
変わらない優しい笑顔で俺を見つめている
きっとこの人の中で俺は弟の様な存在で、あくまで可愛い後輩なのだろう

「…んじゃ、自主練するんで」

「あ…うん、頑張って」

この恋心を悟られないようにと先輩から離れコートに立つ。先輩は他のメンバーにタオルやドリンクを渡し始めたのだろう、賑やかな声が遠くから聞こえた





出会いは部室の裏
昼休みに影で涼んで居眠りをしている俺を体調が悪いのかと無理やり起こしたのが先輩で。
その時はあくまで変な人だなぐらいの認識だったのがいつの間にか目の離せない人になっていて、先輩の好きなタイプを聞いた時に大きなショックを受けると共に俺はこの人が好きだったのかと気付いたのだ

想いを消し去りたくてテニスに打ち込むけどそれも叶わない。頭の中にいるのはあの人の姿だけ



「……くそ」




我ながら未練がましく、女々しくて嫌になった

2→←9



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設定タグ:テニプリ , テニスの王子様 , 短編集   
作品ジャンル:アニメ
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HarukiTakuya070(プロフ) - はじめまして、俺だけを見ての不二先輩のリョーマの呼び方ですが『越前』呼び捨てだと思います。 (2018年5月4日 5時) (レス) id: 53d7f5d75e (このIDを非表示/違反報告)
しろみや(プロフ) - 梅田さん» ご期待に添えたようで良かったです!話はもちろんですが主人公も褒めていただけて喜んでいると思います!こちらこそリクエストありがとうございました! (2018年2月18日 23時) (レス) id: e7d70fed0d (このIDを非表示/違反報告)
梅田(プロフ) - しろみやさん» 早速読ませていただきました。このお話に限らずですが、しろみやさんの書かれるヒロインちゃんがとても可愛らしくて素敵でした。書いてくださってありがとうございました! (2018年2月18日 22時) (レス) id: e6673e6f1b (このIDを非表示/違反報告)
しろみや(プロフ) - 梅田さん» 続編の方でリクエストのお話更新しておきましたのでお暇な時にぜひ読んでください (2018年2月18日 21時) (レス) id: e7d70fed0d (このIDを非表示/違反報告)
しろみや(プロフ) - 梅田さん» 長編も読んでくださってありがとうございます!宍戸さんは初挑戦ですが頑張りますね!リクエストありがとうございます! (2018年2月18日 19時) (レス) id: e7d70fed0d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しろみや | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年2月1日 7時

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