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メイド編 第5話 ページ6

冷や汗が流れ始める。

潜入1日目どころか1時間で、気をつけないといけないことを1つできてない!
そりゃまぁ、私はこいつらと仲良くなる気はないが……。

気に入られたら、色々と詮索されるから面倒だ。
……仕方ない、これ以上気に入られないように気をつけるしかないな。

「自己紹介も済んだしウェロム、アルサを部屋に案内してやれ。」

1人でもやもや考えていると、ロン毛がチャラ男に指示を出した。

「了解、兄さん。……じゃ、行こうかアルサちゃん。」

ニコッと笑いながら、こっちに手を差し出すチャラ男。

「………はい。」

私はそれを無視して、出口に向かって歩き出したのだった。



「はい、ここがアルサちゃんの部屋。」

連れてこられたのは三階の角部屋。
予想していたのより、大きな部屋だ。

「で、机の上に基本的な1日のスケージュールが書いてある紙があるから。」

チャラ男の説明を聞きながら、荷物を椅子の上に置く。

「荷物の整理が終わったら、ベッドの上にあるメイド服に着替えて、大広間に来てね。」

そう言って、チャラ男は部屋から出て行こうとした。

「あの、ウェロム様……。」

それを私が引き留める。

「ん?何か質問?」

「はい、あの……私、どうしてご主人様に気に入られたのですか?」

さらに気に入られないようには、相手の好みを知っておくべきだ。

「あぁ、それはね……。」


チャラ男が言うには、


今まで来たメイドは、あの質問攻めを黙って耐えているか、泣き出すかのどっちかだったそうだ。

私みたいにツッコミをいれたのは私が初めてらしく……


「……だから、珍しくて気に入ったじゃない?」

どうしよう。開いた口が塞がらない。
口答えしたから面白いな、お前って、何だこの王道展開は?

「他に質問はない?」

そんな私をスルーして、チャラ男はニコニコとそう訊いてくる。

「えっと……ないです。」

「じゃ、また後で。」

手をヒラヒラさせて、チャラ男は部屋から出て行った。

「…………あの状態を、ツッコまずにどうしろと?」

私の心に疑問を残して。

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設定タグ:オリジナル , メイド , 主従関係   
作品ジャンル:ラブコメ, オリジナル作品
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Usana(プロフ) - 飽き性さん» あぁ!返信遅くなっちゃってごめんなさい(-_-;)コメントありがとうございます!苦労人ヒロイン可愛いですよね!更新頑張ります! (2017年3月13日 19時) (レス) id: f425269609 (このIDを非表示/違反報告)
飽き性(プロフ) - こういうヒロインが苦労人の話大好きです!更新がんばってください!(*^_^*) (2017年1月10日 11時) (レス) id: 2748bea7af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SAN | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/suirinko3m1/  
作成日時:2015年12月10日 21時

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