空色と笑顔と ページ8
鬱先生の頭撫で事件で何かがお気に召されたのか鬱先生は度々私と話しながら仕事をするようになった。
その流れで終わらせた書類をトントンの所に持っていくのだが毎回トントンは受け取る度に複雑そうなよく分からない顔をする。
現に今だってそうだ。
中身について色々話すだろうと思っていつも渡してしまったら私は部屋を出るのだが今回は違った。
「……待て」
『？は、はい』
「頼み事してもええか？」
『え？わ、私に出来ることなら……』
ぱちくりと瞬きをする私と鬱先生。
頼み事の内容としてはシッマに書類を届けて欲しいという事。
可能ならばそのまま目を通してもらってすぐに持ってきて欲しい、という事だった。
「勿論コネシマがアンタのことよう思っとらんのも知っとる。やから2個目のやつに関しては無理にとは言わん」
『で、でもなんで私に……』
「コネシマと同じくらい書類出さん大先生が出すようになったんはアンタがきっかけやからや」
「……えへ」
「普段からこれやったら助かるんやけどなぁ」
「が、頑張るわ〜」
じとりと睨みつけるように鬱先生に言うトントンとその視線から逃れるように目を逸らす鬱先生。
……シッマにも通じるんだろうか、あのノリが。
いや無理そうだな、話しかけた瞬間に睨みつけられそうだし。
ともかく提出させるのは無理でも渡すだけなら、と了承し書類が入っている茶封筒を受け取る。
コネシマは訓練所か喫煙所におると思う。すまんけど頼むわ、と言うトントンさんとひらひらと手を振る鬱先生に送られて私は不安と茶封筒を手に部屋を出た。
『……あ』
「……ちっ」
喫煙所に行ってみると煙草に火をつけたばかりのシッマを見つける。
あっちもこちらに気付くと案の定嫌そうな顔をして舌打ちをした。
うう、話しかけたくない……
シッマに限らず嫌われていると分かっている人に近付き話しかけるなんてこと頼まれでもしなけりゃしたくない人が殆どだろう。
さっさと用件を終わらせてさっさと帰ろう、そう思って彼に近付く。
「……なんやねん。何の用や」
『と、トントンさんからこちらを渡して欲しいと頼まれましたので……』
「あ゛？」
チッ、と舌打ちをして私の手から茶封筒を受け取るとそのまままた煙草を吸い出す。
これで第一ミッションはクリアなのだけどまだ第二ミッションが残っている。
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.＊桜餅＊.@柿の種軍団_副団長(プロフ) - 凄く面白くて、最初から一気に読んでしまいました！私も作者やってますが、こんなに素敵な作品作れません…！体調に気を付けて更新頑張って下さいね！応援してます！ (2021年1月10日 22時) (
レス) id: 61b4604950 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 低評価荒らしでしょうか…？反抗するためといってはなんですが、星10を押させて頂きました、これからも応援してます！頑張ってください！ (2020年12月15日 23時) (レス) id: e30e1010c9 (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - 続編おめでとうございます！！とても読みやすくて好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年12月14日 1時) (レス) id: dc1a08746a (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅ｨ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！これからも楽しく読ませて頂きます！(￣^￣)ゞ (2020年12月6日 15時) (レス) id: a969f38b6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：螢 | 作成日時：2020年12月5日 20時
