赤色と睡眠と.3 ページ14
「なんや、出来ひんのか。それともまずいもんでも入っとんのか？なぁ？」
『い、いえその、私が飲んだものを飲まれることに抵抗あるのではないかと思いまして……』
「提案しとる側やのに気にしとるわけないやろ。別に同じ場所から飲むわけでもあるまいし気にせんわ」
はぁ、とため息をついてそういうトントン。
で？どうするん？飲めんなら俺も飲まんけどな、と続けられこちら側の計画が完璧にバレているのを悟る。けれどこれはペ神と話して予測済み。
『私実は無糖が飲めないんです』
「……ほんで？」
『もし足してもいいと仰って頂けるなら少量を移して飲みますがそれでもいいですか？』
「……まぁええやろ。けどコーヒーはこっちで注いでもらうで」
『分かりました』
そう言うとまた書類へと向き合うトントン。
キッチンに戻って使っても良さそうなコップを取り出しそこに牛乳を一杯注ぐ。
それをそのまま持っていく前に大体半分くらいをそのまま飲み干す。
……これでよし。
ペ神にどうしても避けれない場合は牛乳を足すことを許可してもらって牛乳だけを先に飲んどくといい、と教えてもらった。
なんでも牛乳を先に飲んでおくことで膜が張られ、薬が効きにくくなるらしい。
残りはそのまま持っていってトントンに渡したコップからコーヒーを少し注ぎ軽く揺らした後に飲み干す。
しばらく経ってもなにも起こらない私を見て何もないと判断したのかトントンはコーヒーを口につけた。
飲み込むとまた書類仕事へと戻る。
さらさらとペンが動く音だけが聞こえたのもつかの間。
ガタンッ！！と大きい音が響き肩を跳ねさせる。
ちらりと見ると机に伏せているトントン。
近くまで見に行ってみるとどうも寝ているらしい。
ペ神から貰った薬が効いたのだろう。
―さて、作戦は成功した訳だが、机で寝かすのも後々の体が大変になってしまうだろう。
だからといって男性、ましてやトントンの様な大柄の人は私一人で動かせるわけもない。
ならば…………
『すみません、助かりました』
「ええよぉ、女の子一人じゃ大変やしね」
「まぁ俺らにも責任があるっちゃあるからな」
そうやって笑う鬱先生と頭を搔くシッマ。
人手を探してた時にたまたま喫煙所にいた二人に頼んでみたところ意外にも了承してくれたのだ。
私一人では出来なかったことなのでとても感謝している。
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.＊桜餅＊.@柿の種軍団_副団長(プロフ) - 凄く面白くて、最初から一気に読んでしまいました！私も作者やってますが、こんなに素敵な作品作れません…！体調に気を付けて更新頑張って下さいね！応援してます！ (2021年1月10日 22時) (
レス) id: 61b4604950 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 低評価荒らしでしょうか…？反抗するためといってはなんですが、星10を押させて頂きました、これからも応援してます！頑張ってください！ (2020年12月15日 23時) (レス) id: e30e1010c9 (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - 続編おめでとうございます！！とても読みやすくて好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年12月14日 1時) (レス) id: dc1a08746a (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅ｨ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！これからも楽しく読ませて頂きます！(￣^￣)ゞ (2020年12月6日 15時) (レス) id: a969f38b6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：螢 | 作成日時：2020年12月5日 20時
