出会いと不覚と ページ7
なんだそれは！！！！！！！！」
『……ただの黒い箱です』
一生の不覚。
異世界トリップから早数年。
この世界にも慣れ、本当にただの村娘として過ごしていた私は油断していた。
この世界にはどうやらスマホ、携帯電話というのは存在しないらしい。
気付いてからは絶対に人前で出す事はしなかったしどこかに置きっぱなしにせずに常に肌身離さず持ち歩くようにしていた。
電波がないため使えないスマホでも何年も充電せずにいれば切れてしまうわけで。
今や電源もつかずもはやただの黒い箱となってしまった。
それでも部屋のどこかに置いておく、なんて事はできず持ち歩いては少し眺める、なんてことをしていた。
思えば油断だった。
数ヶ月後の建国記念日に向けて町は活気に溢れ、慌ただしく動いていた。
人前で出す事は今までしなかったのに何故かスマホが気になって見たくなった。
『今ならバレない、よね……』
そろっと取り出して携帯電話を取り出す。光なんて発しないその黒い箱を見て思い出すのは元の世界の推し達の事。
きっと今も彼らは動画を投稿してブロマガを書いて元気に楽しく過ごしているんだろうな、なんてぼーっと考えていた。
すると暗くなる自分の目の前。太陽が雲で隠れたのかな、なんて思って顔を上げるとそこには。
目を輝かせた総統様がいた。
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みかん - おおおおおお面白いっ!!頑張って下さい 失踪しないで貰えると助かります (2020年11月28日 2時) (
レス) id: 400c5ef02d (このIDを非表示/違反報告)
ばか - 神ですか？神ですね (2020年11月27日 20時) (レス) id: c631d10487 (このIDを非表示/違反報告)
レーナ（アンテファン） - 続き楽しみにしてまーす！！！頑張れんこん！ (2020年11月12日 19時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：螢 | 作成日時：2020年10月3日 14時
