茶会と一息と ページ27
「ゾムがお風呂終わるまで付き合ってくれへん？」
『わ、私でよければ……』
「ありがとうな。Aちゃんは紅茶に何か入れる？」
『いえ、何も無くて大丈夫です』
「ん。了解」
そのやり取りの後また沈黙が流れる。
けれどそれは嫌な沈黙ではなくてゾムが使っているであろうお風呂の水の音ややかんが温められている火の音やティーカップのカチャカチャという音などの生活音が響くそれは酷く心地が良かった。
程なくしてシュンシュンという音が聞こえて火が止められる。
コポコポとそれをティーポットやティーカップに注ぎ、少し待つ。
しばらくしてその湯を全て捨てティーポットに茶葉を入れて再びお湯を注ぐ。
砂時計をひっくり返して蒸らしている間にティーカップを私の前とその向かいの席に配置し砂時計とティーポットも机へと持ってきた。
砂時計が全て落ちるとティーポットの蓋を開けくるりとスプーンでひと回ししまた蓋を閉める。
私のティーカップに茶こしをセットしてから注ぎ同様にマンちゃんの分のティーカップにも同じように注がれた。
流れるようなマンちゃんのその動作はとても美しくて見惚れてしまった。
ぼーっと見ていた私にくす、と笑うマンちゃん。
「熱いのが苦手じゃなかったら飲んで。俺おすすめやから美味しさは保証するで」
『あ、は、はい。いただきます』
ティーカップを手に取り息を吹きかけて冷ます。
赤褐色のそれは風を受けてゆらゆらと波紋を作った。
火傷をしないようにそろそろと口にするとさっぱりとした味が口の中に広がった。
感想を伝えたくてマンちゃんの方を見るとにっこりとこちらをみて笑っていた。
「どう？」
『とても美味しいです！！』
「それはよかった。ミルクやレモン入れても合うから気が向いたら試してみてな」
『はい！ありがとうございます』
こくりこくりと飲み干して新しく紅茶を注ぐ。
そこにミルクを足してスプーンでくるくると回し口をつけた。
うん。確かにミルクも合う。ミルクを足すとさっぱりから少し柔らかさが足されて落ち着く味になった。
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みかん - おおおおおお面白いっ!!頑張って下さい 失踪しないで貰えると助かります (2020年11月28日 2時) (
レス) id: 400c5ef02d (このIDを非表示/違反報告)
ばか - 神ですか？神ですね (2020年11月27日 20時) (レス) id: c631d10487 (このIDを非表示/違反報告)
レーナ（アンテファン） - 続き楽しみにしてまーす！！！頑張れんこん！ (2020年11月12日 19時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：螢 | 作成日時：2020年10月3日 14時
