第十話 ページ10
あれから二週間、私たちはダンボールの山を前に唸っていた。元いたアパートから持ち込んだ物品たちである。
「持って来たのは最低限のはずなのに、やっぱり多いですね」
「いや、確かに普通よりは大分少ないんだろうけど…多いな」
生活用品、服、パソコン諸々。元々部屋には余り物を置きたくない性格だったため一般に言う引っ越しと比べるとかなり少ない方だろう。
なるべく量を減らすべく処分したり実家に置かせてもらったりと、削りに削ったからこれ以上減らしようもない。
いや、まあ、量はさほど問題ではないのだ。
きちんと部屋に入り切る量には抑えてある。
ただ、面倒くさいこと極まりない。
なにせ家具の配置が元から完成している場所に異物を詰め込むのだ。
どうしたものか。
「あ、俺飯作るんで好きなようにやって、元の位置とか気にしなくていいから」
「ちょ、逃げましたね！？ ……後で文句言わないで下さいよ」
「ははは安心したまえ、Aさんならきっと、あー、納得のいくようにしてくれるでしょう」
「後半ずいぶん適当でしたけど」
グルさんはさっさと台所に引っ込んでしまったので、大人しく家具のパズルに勤しむことにする。家主の言うことは聞くべきだ、きっと。
まず必ず置かなければならないものを書き出して、どうしようかある程度頭でまとまったら、次はいよいよ行動に……こいつら結構重いな。
「あのーグルさーん、ちょっと手伝ってくださーい」
「おぉ？ ああ、それはしゃあないな。ちょっと待っててくれ」
時折グルさんの力も借りながら、少しずつ部屋が出来ていく。それと比例するように美味しそうな料理の香りも漂ってきて、大分お腹が空いてきた。
もう少し進めたら、一旦手を止めて食器でも出しに行こう。
「お邪魔します…」 としおらしくドアを潜った今朝が懐かしいな、とすっかり自分がこの状況に慣れてしまっていることに気が付いた。
幸先の良いスタートだ、上手くいくことを祈ろう。
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ディグラ(プロフ) - 、さん» 遅くなってしまいましたが只今フラグを外しました、迅速で丁寧なご指摘本当にありがとうございます……！！ 今回は当方の不注意で不快な思いをさせてしまい本当に申し訳ございません……！！！ (2018年1月17日 21時) (
レス) id: 3ad57e9f30 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 立派な違反行為です。ルールはちゃんと理解の上作品作って下さい。 (2018年1月17日 8時) (レス) id: 80bfef4178 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、キャラを扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグお外し下さい。ご本人様とは関係ないなどは関係ありません。何の言い訳ですか？ (2018年1月17日 8時) (レス) id: 80bfef4178 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ディグラ | 作成日時：2018年1月17日 6時
