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d(g)/r: Trou percé ページ24














「 すばるくん 」


「 ん 」




部屋の外で雀が鳴いている。ベッドの上でチカチカと目線が揺らいで、外からの明かりを遮断する。

大倉が恋人になって、23日が経った。




「 どしたん 最近ずっと携帯見てる 」


「 べつに 」




同時に、ヨコと別れてヨコに振られて26日が経つ。

新月の真っ暗な夜だった。キスをしながら、もう好きじゃないと言われた。ヨコがくれたピアスをギリギリと拗られながら、別れようと言われた。

あの日からヨコが開けてくれた耳の穴を拡張して、大倉に貰ったピアスを肌身離さず付けている。




「 誰の連絡待ってんのー 」


「 あほなん。お前と親以外の連絡先もってへん 」


「 ああそっか、おれが消させたんやっけ 」


「 うん そう 」




ヨコに振られた夜、本当はヨコの家まで行って首でも掻き切って死んでやるつもりだった。
でも一人でヨコの家なんて行ったことなかった。いつもヨコが家まで、俺がいるところまで迎えに来てくれていた。

途方に暮れて駅の階段に座り込んでいたら駅員に怒られて、無視して俯いてたら急に声がしなくなった。
顔を上げて目の前にいたのは金髪の顔の整った男。

大倉だ。




「 いいこ。ちゃんと守ってんねや 」


「 守るもなんも、そんな隙ない 」


「 かわいー 」




大倉はバカみたいに甘やかしてくれた。ヨコみたいに冷たくなかった。
会いたいって言えばすぐ会ってくれるし、寂しいって言えば会いに来てくれる。

ヨコはそんなことしてくれなかった。へえ、ってそんな感じだった。




「 あ、すばるくん。明日俺仕事やわ 」


「 うん がんばれよ 」


「 寂しくない?大丈夫? 」


「 大丈夫 」




じゃない。












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ぺぺ(プロフ) - コメント失礼します!oreoさんの甘くてすこしほの暗い感じの雰囲気がだいすきです:)よろしければ橙黒をおねがいします。 (2019年2月9日 0時) (レス) id: 3badf47f8d (このIDを非表示/違反報告)
Kちゃん(プロフ) - アーセナル攻めでエース受けで長編お願いします (2017年3月31日 2時) (レス) id: d53f1e00f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:oreo | 作成日時:2017年3月8日 22時

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