第四話 ハグの意味 ページ4
｢？｣
突然のとこで頭がついて行けず、けれども体制から振り向くことも出来ないままでいると、肩から顔を覗き込まれた。
その人こそ私の先輩で今回推薦してくれた吉沢さんだった。
｢こいつ、ストレス溜まりやすいみたいで。その解消法がハグなんですよ｣
｢へえ〜。よく知ってんね｣
｢まあ、先輩なんで｣
｢あ、同じ事務所なんだ｣
それ関係あるん！？と関西人である菅田さんのツッコミで笑いが溢れ、場は和んだが私の心は穏やかではなかった。
｢よ、吉沢さん。離してください……｣
語尾が小さくなりながらも訴えるとそうだね、と言いながら彼は離れてくれた。
推薦してもらえたことをお礼しようと彼を向くと何故か腕を広げて待っている。
｢えっと……？｣
｢こっちでしょ？｣
得意げに言われて、それはそうだけど……と躊躇する。確かに、抱きしめられるより自分が抱きしめた方がストレス発散になるのだ。現に家では一人暮らしのため、相手は大きなぬいぐるみだし。
彼に行かないままでいると、微笑んで首を傾げられる。私が直ぐに行かない事を疑問に思っているようだ。離して、と言ったのはそれが目的ではなかったが、国宝級の顔面にはかなう筈もなく結局抱きつくと、彼も抱きしめてくれた。
｢二人って出来てるの？｣
｢出来てません！｣
バッと彼から離れてニヤニヤしてる小栗さんに反論すると、環奈や菅田さんからもえっ、という表情をされる。
｢あまりに自然過ぎて違和感なかったわ｣
｢ですよね。完全に二人の世界だったし｣
ひえ、吉沢さんのファンに聞かれたら殺されかねない。
｢ただの先輩と後輩です！｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 397人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スイ(プロフ) - 茉綾さん» ご指摘ありがとうございます！私も見直したら行間隔あけた方が読みやすかったので、これからは開けていこうと思います。思うところがあれば、これからもコメントして貰えると助かります。更新頑張ります！ (2019年9月2日 7時) (
レス) id: da575b137c (このIDを非表示/違反報告)
茉綾 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2019年8月28日 12時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
茉綾 - まだ早いですがこんにちは(*^^*) いきなりすみません...。 物語読んでいて思ったのですが...。 台詞の行間隔あけてはどうでしょうか？ ちゃんと行間隔があいている所は読みやすい のですが...。 そうじゃない所は読みにくくて...。 いきなりでなんかすみません...。 (2019年8月28日 11時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スイ | 作成日時：2019年8月7日 23時
